快進撃を支えている「意外なキーマン」とは?

 今回のチームでは、メンバー招集に当たりトラブルもあった。

 2月11日、昨シーズンのパリーグセーブ王である埼玉西武ライオンズの平良海馬が左ふくらはぎの肉離れで出場を辞退。13日にも、阪神タイガースのセリーグ優勝を支えた石井大智が左アキレスけん損傷で同じく辞退した。さらにサンディエゴ・パドレスの松井裕樹も負傷で辞退と、勝利の方程式を担うはずの投手が次々に姿を消していった。

 こうしたトラブルや、鈴木誠也が本職ではないセンターを守っているなど、不安要素がいくつもありながら盤石の試合運びをできている背景には、佐藤氏が挙げるムードの良さがあることは間違いない。ムードメーカーという点で佐藤氏が挙げるキーマンの1人が、横浜DeNAベイスターズの牧秀悟。さらにもう1人、意外な人物を挙げた。

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G.G.佐藤氏がムードメーカーとして評価している1人が、牧秀悟 ©文藝春秋

「面白いのが松田宣浩コーチの盛り上げ方。第2戦で鈴木選手がホームランを打ったときに『熱男ポーズ(松田コーチが現役の時にやっていたパフォーマンス)』をやってましたし、選手たちも嬉しかったんじゃないですかね。松田コーチの存在はベンチ内の安心材料でもあると思います。

 また松田コーチに限らず、井端監督ら首脳陣の方々も選手と一緒の目線に立って、戦ってくれている。選手たちが『やばい』と思ったとき、素直にそれを言える関係だと感じるし、とても大事なことだと思うんです」

意外なキーマンとしてG.G.佐藤氏は松田コーチの名も挙げた ©文藝春秋

 今でこそ選手とコーチ・監督の距離が近い侍ジャパンだが、かつての日本代表では距離もあったという。

「北京五輪のときは、正直、そういうことが言いにくい雰囲気がありました。不安があっても、困ったことがあっても言わない、言えない。ただ普通の会社でもそうですけど、ミスを隠したり、できませんって言えない環境って、より大きな問題に繋がっていくんですよ。素直に早目に言っておけば対処できることも多いし、心理的安全性というのは勝負の世界でも重要だと思いますね」