「いったいここはなんなんだ!?」
「どうしてこうなった!?」
つい、そう思わずにはいられない“非日常的な小宇宙”が日本各地に点在する。ここでは、そうした珍スポットがまとめられた『ニッポンの異空間 ふだん着で行ける秘境』(大和書房)の一部を抜粋。
「宇宙基地」のような姿で海にポツンと浮かぶ海中展望台を写真とともに紹介する。
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海辺と海面下で《異空間》を生み出す海中展望塔
展望台の中には海中の景色を楽しむことを売りにした「海中展望塔」というものがある。日本には、北海道、千葉、和歌山(2)、高知、佐賀、沖縄と7つあるが、基本的な構造はみないっしょ。沖合に設置された展望塔へ連絡橋を使って渡ったら、海上部分では大海原を360度見渡し、海中展望スペースでは丸窓から海の中の様子を楽しむ。
連絡橋で海の上を渡るだけでも、らせん階段やエレベーターで海面下へ移動するというだけでもワクワクするが、海中展望スペースは、いわば海の中に住んでいるようなもの。部屋の窓には、魚が悠然と泳ぐ姿がたまに見えたりするのだからたまらない。まさに《異空間》。
住めるものなら住みたい! セレブな海上コテージよりもさらに上をいく海中コテージ。何年か前にモルディブで世界初の海中コテージがオープンしていたが、当時1泊500万円以上もしていた。
7基の海中展望台のうち5基は、60年代終わりから70年代前半に完成している。ちょうど日本中がモータリゼーション化され、マイカーブームとなり、岬の先端というアクセスの悪い場所でも観光客が足を運ぶようになった時代だ。
とりわけ1971年に完成した「海中天ミュージアム 足摺海底館」(高知)は、赤と白という青い空と海に映える配色と、十字形の駆体に丸窓というユニークでかわいらしいデザインに目を見張る。レトロフューチャー映画で宇宙基地として登場しそうな外観をしている。
