靴市場の半分以上を占めるスポーツシューズ

ここで、靴市場全体の推移についても見てみたいと思います。

矢野経済研究所の靴・履物小売市場規模統計によると、国内の市場規模は2015年度の1兆4150億円をピークに徐々に下がり始めています。

コロナ自粛が原因で激減した2020年度以後、22年度まではその影響が強く出て市場規模は低迷しています。自粛解禁となった23年度は1兆2265億円まで回復しますが、24年度、25年度はほぼ横ばいに終わっています。ここ数年の物価上昇率を考慮すると、売り上げ規模が横ばいになるのは、相当に売れ行きが鈍いと考えられます。

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このように靴・履物全体の市場規模は低空横ばいを続けているわけですが、内訳を見るとすべての靴・履物の売れ行きが落ちているわけではありません。

調査では、紳士靴・婦人靴・スポーツシューズ・子供靴・その他の5つに分類され、メンズビジネスシューズは紳士靴に含まれています。ちなみにスニーカーはスポーツシューズに含まれています。

2019年に紳士靴の売上高は1677億円(前年比8.5%減)、スポーツシューズは6827億円(同1.5%増)で最大の売り上げ規模でした。ちなみに婦人靴は2581億円(同9.0%減)、子供靴が952億円(増減なし)、その他1330億円(同0.2%減)と、スポーツシューズの売り上げ規模が全体の半分以上を占めており、この頃から群を抜いて大きいことがわかります。

コロナ禍でもスニーカー需要は底堅かった

構成比で見ると、スポーツシューズの構成比はコロナ自粛が始まった2020年度でも上がっており、それ以降毎年度上昇し続けています。2020年度のスポーツシューズの売上高は前年比16.0%減の5735億円と大きく減っていますが、売り上げ構成比は53.7%と、前年の51.1%から2.6ポイント高まっています。

紳士靴は前年比29.0%減の1191億円、構成比はわずかに11.1%とすさまじい落ち込みを見せています。コロナ自粛の状況においてもいかにスニーカー需要が底堅かったかがうかがえます。