言い渡された判決は……
山下被告は被害弁償金として、Aさん、Bさんに対して合計300万円を用意し、供託を行っている。しかし、精神的苦痛が甚大な両名は受け取りを拒否している。
検察官「被害者両名は供託金もいらないと言っています」
山下被告「聞いていないんでわからない」
検察官「両名が供託金を受け取らなかったらこのお金どうするんですか」
山下被告「戻してもらう以外あるんですか?」
ちなみに供託金は取戻請求の権利を放棄する手続きも行える。要は反省の姿勢を見せるために放棄するケースもあるのだが、山下被告にその意図はなかったようだ。対照的に、共犯の橋本被告は被害弁償金とは別に、反省の気持ちとして贖罪寄付を行っている。
最終的に、山下被告に懲役2年2カ月、橋本・竹内両被告に対してそれぞれ懲役1年4カ月の実刑判決が言い渡された。特にBさんへの犯行は1カ月以内に集中しており、そのうち大便事件について「特に非人道的な犯行」、「他の強要罪の中でも特に重い部類」などと厳しい言葉を続け、いずれの被告人に対しても執行猶予を付すのが相当ではないとした。
山下被告は店のオーナーという力関係を利用し、面白がって犯行を続けた点から、橋本・竹内両被告よりも重い罪が科された。残り2人も、山下被告に対して従属的ながら単独で髪を不自然に刈り上げ嘲笑したり、罰ゲームを提案したり主体的に関与した点から実刑判決が言い渡された形だ。
判決の言い渡しが終わり、そのまま連行されていった3人を見守る家族の中には涙を流す者もいたが、被告人らはそれぞれ淡々としており、最後までその真の心境は分かり得なかった。