「必死ですよ、イタリアは」

 前回大会ではチームに本国出身の選手が少ないことが問題視されたイタリア。今回はイタリア生まれ・イタリア育ちの投手として初めてMLBの試合に出場したサム・アルデゲリ(ロサンゼルス・エンゼルス所属)を筆頭に何人かが代表メンバー入りするなど、チーム構成にも徐々に変化が見られている。

「イタリアの野球連盟はイタリア国内の野球を盛り上げたいって気持ちがすごく強いんですよ。そのためには国際大会で勝って、注目を浴びて、子どもたちに興味を持ってもらって『サッカーより野球をやりたい』と思われるような環境を作らないといけない。

 その第一歩として、アメリカに住んでいるメジャーリーガーの力を借りて、国内の野球人気を高めて行くのは方法として全然アリだと思いますよ。必死ですよ、イタリア国内の野球連盟は。そこは許してあげようではありませんか(笑)。僕らだって前回ヌートバーを呼んだんですし、当たり前のことだと思います。

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 ヨーロッパの野球熱が高まってこないと、オリンピック競技にならないというのもある。たとえばアメリカや日本開催のときには競技として復活するけど、パリオリンピックでは除外されちゃってるじゃないですか。だからイタリアが勝ってヨーロッパ全体が盛り上がることを本当に期待してるんですよ」

2008年、北京五輪に日本代表として出場したG.G.佐藤氏 ©文藝春秋

とにかく陽気な「イタリア野球」日本では考えられない“珍文化”も

 G.G.佐藤氏がここまでイタリアチームに熱い思いを寄せるのは、現地での野球経験があるからだけではない。

「日本で……野球がちょっと嫌いになってしまったんですよ。ライオンズにいた頃ですね。もう野球をやめようと思ったんだけど、最後は野球を好きになって終わりたかった。『野球、大好きだ!』って思える終わらせ方をしたかった。じゃあどこでやったら野球を楽しめて、野球好きになって引退できるかなって考えた時に、出てきたのがイタリアでした」


 続く記事では、試合前に選手や審判が一緒になってワインを飲むという“珍文化”や日本とは全く異なる競技環境など、G.G.佐藤氏が見てきたイタリア野球の秘蔵エピソードをお届けする。

次の記事に続く 「試合前にワイン」「ベンチでエスプレッソ」WBC『イタリア野球』快進撃を支える“珍文化”はなぜ生まれた?《G.G.佐藤が解説》

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。