――「そんなことあるかい」と思ってたんですけど、本当だった(笑)。

 そうなんです。しかも撮影は超大御所のカメラマンさん。「遊んでて、鼻にヒビ入った」とか言えないじゃないですか。その時はみんなと相談して、申し訳ないけど、嘘つこうって。両手に荷物を持ってて、階段で転んで、鼻打って腫れちゃいましたと。すごく心苦しかったんですけど……。

 でも、数年後にちゃんと謝罪しました。その後、何度もお仕事でご一緒するので「実はあの時鼻にヒビが入ったのは……」って。カメラマンさんも笑ってくれました。

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「偉い人を避けたりしてました」大ブレイクしたアッキーナの意外な素顔

――よかった(笑)。芸能界で売れるために、偉い人に好かれようとか、戦略的に行動する人も多いと思います。それも全然悪いことではないですし。でもお話をうかがっていると、南さんからそうした「野心」のようなものはあまり感じられなくて。

 私とても苦手でした……偉い方とおしゃべりするのが(笑)。絶対ダメなことだけど、当時はちょっと避けたりしてました。番組のプロデューサーさんとか。ちょっと怖いしドキドキしちゃうから、こっちのエレベーターから行こうみたいな(笑)。

――今振り返って、どうして偉い方々との接触を避けていたと思いますか?

 私なんかにお時間を使わせるの申し訳ないってほんとに思ってたんですよね。だから苦手だったんだと思います。あと、人に対しての感情をすごく表情に出す方もいらっしゃるじゃないですか。10代のときはそういうのも辛かったりもして、怖いなあと。

――人によって態度が変わるとか?

 うん。やっぱり、10代の私はそのまま受け止めてしまって。いまでもそうですけど、偉い人と話すのはドキドキしちゃいます。

――もっとガツガツ行ったほうがいいと言われることはなかったですか。

 ありました。収録の時も「一言でいいから自分発信で話しなさい」と言われても、それが性格的には大変でしたね(笑)。とくに芸人さんがいるとすごいじゃないですか、話のスピード。怖かったですね。いまでもドキドキしちゃいますけどね、バラエティ番組。

 芸能界に入る前は、1時間の番組なら1時間楽しくみんなでおしゃべりして終わりだと思ってたんです。でもいざバラエティに出てみたら、1時間の番組を作るのに何時間もかかるし、ロケなんて丸1日もざらで。もちろん楽しいんですけど、楽しい以上に、頭もフル回転させるし、空気を読まなきゃいけない。

 

『ヘキサゴン』に出て「アッ!」っと振り返られるように

――南さんがレギュラー出演されていた『クイズ!ヘキサゴン』も、当時を代表するバラエティ番組でした。

 街中で「アッ!」って振り返られるようになったのはやっぱり『ヘキサゴン』に出てからなんですよね。いまでも一番言われるのは「ヘキサゴン見てました」なんです。何年経っても『ヘキサゴン』の偉大さと、そんなすごい番組に出させてもらってたんだなっていう感謝はずっとあります。