あのドラマの演出、脚本は大根仁さんだったんですけど、当時ものすごく怒られて。私、2つのことを一緒にできないんですよ。エンケンさんと2人でお茶をしながら話すシーンがあったんですけど、コーヒーを飲みながらセリフを言って、カップを置くという演技がなかなかできなかったんです。

 大根さんから見ると演技が不自然すぎたらしくて「一つやったら一つ忘れるな!」とめっちゃ怒鳴られて。自分の不器用さに泣きそうになってました。あまりに怒られすぎて、本番が始まるともう緊張しすぎて、覚えていたセリフが全部飛んじゃうんですよ。それでさらに怒られる。お蔵入りになりそうなぐらい失敗しちゃって。

筆者撮影

 でも、エンケンさんはとにかく優しくて。私は芸者の役で顔を白塗りにしていて、お昼ご飯を食べながら、化粧が落ちないように泣くのをこらえていたんですよ。そんな時に「頑張って」とエンケンさんがすごく優しい言葉をかけてくれて。それでさらに泣きそうになって。

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 でも泣いたらメイクさんに絶対怒られるから、ティッシュを丸めて目に押し当てて涙を抑えていたことを覚えています。

何かネガティブなことを言い出したら「オラ、ワクワクすっぞ!」

――谷さんは明るいキャラクターでずっとやっていらっしゃったんですが、やはり落ち込む時もあるんですね。

 周りからも「落ち込むことなさそうですよね」とよく言われるんですが、私って実はすごくネガティブな人なんです。常に心配性でもう不安しかない。たぶん地元の茨城にいたらずっとネガティブで終わっていたと思います。

 ただ芸能界に入ってから考え方を変えました。何か悪いことが起きたとしても「こういうことが次へのステップの前触れ。今がチャンス」とラッキーな方に思い込むようにしたんです。すると落ち込まなくなるんです。脳って本当に騙されるんですよ!

筆者撮影

 脳って自分で発した言葉をそのまま受け取るから、とにかく口に出していました。「今日も絶好調!」と言ったら、今日一日は絶好調になるんです。今も毎朝起きて、水を一杯飲んだ時に言っています。

 うちの夫にも、何かネガティブなことを言い出したら「オラ、ワクワクすっぞ!」と絶対に言わせます。

――「ドラゴンボール」の孫悟空のセリフですね(笑)。

 「オラ、ワクワクすっぞ!」って言ったら、なんだか笑っちゃってテンションがパッと上がりますよね。