「これからレミの料理を何回食べられるかな」。夫・和田誠さんの言葉に平野レミさんは食に対する真剣な思いを感じ、手を抜かないと決意したという。それから約半世紀もの間、家族のための料理を作り続けてきた。

 インタビュー後編では、和田さんと2人で作った"思い出の味"、料理以外の家事についてうかがいました。『週刊文春WOMAN 2026春号』より、一部を抜粋の上ご紹介します。

◆ ◆ ◆

ADVERTISEMENT

和田さんは一度も「まずい」って言わなかった

平野レミさん。

 結婚して最初に料理を作った時、和田さんに「これからレミの料理を何回食べられるかな」と言われたの。何十万回もあるとおもって計算してみたら意外と少なかったから、「大変! 和田さんって食に対して真剣だから手を抜いちゃいけない。一食一食真面目にやらなくちゃ!」と決心しました。

 どんな料理を作っても、和田さんは「美味しい」って言ってくれましたね。「まずい」って言われたことは一度もなかった。一風変わった料理を作っても、ちゃんと食べてくれてたのよね。初めて作った料理を出す時には遠慮してテーブルの端に置いておくんだけど、席につくと「ん? これはなんだ?」って引き寄せて一番に味見してくれるの。 

 味付けがイマイチな時は、「ちょっとコクが足りないかな~」とか、「もう少し塩気があるといいかも」というふうに、やる気を引き出すのがうまかったのね。褒めるのも上手だから、どんどん新作料理を作りたくなっちゃって……。私がこんなふうになっちゃったのは、和田さんのお陰じゃなくて、せいだったのよね(笑)。