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涙がこぼれ落ちた
「マスターが真剣に考えて、店を畳むことを決めたのであれば、分かりました。もう、僕たちに止めることはできません。でも! どこか遠くに行ってしまうなんて、悲しいことは言わないでください。せめて、この店の近くに住み続けてください! 店が無くなって、マスターまでいなくなってしまったら、あまりにもさみしすぎるじゃないですか……」
こらえていた涙がこぼれ落ちました。
「ありがとう、みんな……」
涙でにじむ従業員たちの姿の向こうに、20年以上この店を応援してくださった常連さんたちの姿が浮かびました。そうだな、まだ諦めちゃいけない。一度は決意した閉店を、私はその場で撤回しました。
