怪獣の名称と沖縄には繋がりが

『ウルトラQ』『ウルトラマン』『ウルトラセブン』に登場する怪獣には、放送の段階では決定的な名称はなく、のちに名前をつけられたものも少なくない。『ウルトラセブン』第14、15話「ウルトラ警備隊西へ」(前後篇。68年1月7日、14日)に登場したロボット怪獣「キングジョー」は、放送では開発者であるペダン星人のロボットという特定の名称のないキャラクターであったが、ソフビ人形発売に伴って、脚本を書いた金城哲夫の名前を拝借したというのが定説(細かく言うと、金城の父親が沖縄在住のアメリカ兵から呼ばれていた名称)だ。

 現在でこそ合体するロボットは珍しくないガジェットだが、特撮に登場した合体ロボといえばこのキングジョーが初である。

 金城哲夫は名前の通り沖縄出身であることから、『セブン』の怪獣には沖縄を連想させる名前も見られる。第9話「アンドロイド0指令」(67年11月26日)に登場する巨大な頭のチブル星人は沖縄方言のチブル=頭からきており、36話「月世界の戦慄」(68年6月2日放送。脚本は市川森一)のザンパ星人のザンパは沖縄本島の残波岬や泡盛の銘柄の意味を含む(フェリーニの映画『道』に登場する大道芸人ザンパノ説もあり)。

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 実際に金城もかなりの残波で、69年に円谷プロを離れ沖縄へ帰郷してからは酒に溺れ、最期は酔っぱらって自宅2階から転落して亡くなっている(享年37歳)。

沖縄の海 ©getty

 2022年にNHKで放送された『ふたりのウルトラマン』(22年4月28日)というドラマでも金城と実相寺昭雄の会話の中で「ウルトラマンの故郷は光の国ではなく沖縄だ」と発言するシーンがあり、都市伝説系のバラエティでは、光の国であるM78星雲ですら「南の那覇」ではないかという仮説を唱えたりしているがあながち間違いでもないのだろう。

次の記事に続く 「ラストにふさわしいあっぱれなネーミング」最強怪獣ゼットンの意外と知られていない「名前の由来は⋯」