だから私は賃貸派。のはずが……

 しかし、人とは不可解な、矛盾した生き物であります。

 私は、家を持っています。

 若い頃に、すでに購入していました。

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 所有は無意味! だと説きながら、大金を投じて、私の名義の家を「持っている」わけです。

 俺は家が欲しかった! 金を用意できたから買った!

 それだけです。欲望を満たしたのです。

 読者の方は、呆れるでしょう。

 古舘はいい加減な男だ、と誹られるかもしれません。

 甘んじて、厳しい意見は受け止めます。

 言っていることと、やっていることが全然違う。

 人間とは斯様に、相反するものを内面に持ち合わせた、理解困難な存在である。その実像を、このお悩み相談の場で、私自身がさらけ出しております。

 私の情けない姿を通して、所有とは何なのか? という問いを、あなたも共に考えていただけたら嬉しく思います。

 私は所有欲の煩悩が、とても強いのです。

 だから、それとは逆のベクトルで、所有しない精神を、強く求めています。

 まったく逆方向の欲求を、意識内に持ち合わせることで、心のバランスを取ろうとしています。

 違う欲に従っている人間が2人いれば、まん中でやじろべえのように気持ちのバランスを取るのが少し楽になります。

 この辺りの所有欲との向き合い方は、私が推し活をしているお釈迦様が大変わかりやすく説いてくださっています。

 人は、本来、何も持っていないのです。

次の記事に続く 「私など、欲まみれのスケベ野郎であります!」「いつまでもモテたい!」…古舘伊知郎(71)が夜な夜な“高級美顔器”を顔に当てる切実すぎる理由