治療薬は月10万円…それでも効果を断言できない病気の難しさ

――現在(2026年2月取材時点)はどんな治療を。

もりひ 免疫治療です。キイトルーダという薬を使っています。去年の12月ぐらいからですね。扁平上皮がんに効くような薬らしくて、それをやってみようと。

 国が認めている治療で、保険も利くんですけど、けっこう高くて。毎回、限度額まで行きますね。3週間に1回なんですけど、1カ月に10万円はかかります。

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――効果は。

もりひ 効いているような気もするんですよね、なんとなしですけど。主要な医科の先生って、薬のことには詳しいですけど、局所を診てもあれなんで。

 でも、がんセンターで働いているような口腔外科の先生であったり、耳鼻科の先生であったりに診てもらったら、「皮膚ががんで死んでいるような人の状態じゃないから、もしかしたら効いているかもしれないよ」みたいな。

――血液の腫瘍マーカーなどで、そのあたりの判断はできないのですか。

もりひ あれがね、なかなかわからんらしくて。僕のがんでは、腫瘍マーカーとかに反映されないんですよ。血液では異常が出ない。だから結局その治療が効いているかどうかの確定診断ができないんで。それが一番厄介で。

 どの科の先生もそれで頭を悩ましているというか。皮膚の状態とか、組織の状態で判断するしかないんですね。

 がんで死んでいる状態だとジュクジュクになるらしいんですけど、穴の奥とかの表面にはまだ血流も通っているそうで。だから、先生たちも探り探りなんですけど。

 

「口も開きにくいし、痛いんで、もはや飲んでます」顔に穴が空いた後の生活の苦労

――痛みのほうは。

もりひ 痛いのは痛いですね。やっぱり穴が空いているんで、神経も巻き込んでいる。痛み止めを飲んでなんとかしてます。1日にロキソニン3錠とトラムセット4錠とっています。そうすると1日もちますね。

――食べるものが限られたり?

もりひ 今日はパスタと柔らかいパンを食べました。一応噛めるのは噛めるんですけど、口も開きにくいし、痛いんで、もはや飲んでますね。「飲んででもいいから食べてください」って先生から言われているので。

――食欲はなくなりますか。

もりひ 失せますよ、マジで。できれば3食も食べたくないですもん。ご飯なんて食べたくないですからね。昔は食べることが好きやったんですけど、今はもう単なる作業として捉えてます。生きるために食うだけ。