小学2年生で極めて稀ながんである「明細胞性歯原性悪性腫瘍(めいさいぼうせいしげんせいあくせいしゅよう)」を発症し、15年にわたって闘病を続けているもりひさん(22)。

 症状の進行によって顔面に穴が空いてしまったという彼に、これから予測される症状、YouTubeやSNSのフォロワーとの交流、誹謗中傷への対応などについて、話を聞いた。(全5回の5回目/1回目から読む)

もりひさん ©杉山秀樹/文藝春秋

◆◆◆

ADVERTISEMENT

将来的には前歯と目を失う可能性も…

――顔に空いた穴が大きくなって口と繋がってしまったわけですが、「いずれこうなるだろう」と予測はしていましたか。

もりひ まあ、時間の問題やと思ってましたけど、「もしかしたらなんとかなるんじゃないかな」って期待もしてて。でも、ああいうのって急に来るんでね。

 最初は楊枝でポツンと刺した程度の、点のような穴でした。そこからどんどん広がっていって。今はたぶんペットボトルの底ぐらい空いてます。

――さらに穴が広がる可能性が。

もりひ 前歯が2本だけ残っているんですけど、先生からは「そこはなくなるかもしらん」みたいに言われてます。最悪、目も落ちるかもですね。この2つが起きたときだけですね、僕がどん底に落とされるとしたら。眼窩底(がんかてい)が弱ってきているので、それが一番怖いですよね。

 

「一応、腫瘍自体はあるとは言われている」脳への転移の可能性は?

――目の土台も、放射線の影響で再生が難しい。

もりひ もう土台がなくなって、ちょっともう手が付けられない。メスを入れちゃいけませんよ、とずっと言われてきているらしいんで。涙がすぐ出るから、もうずっとドライアイだし。

――キイトルーダを用いた免疫治療が効いているとのことですが、進行が止まっている感覚はありますか。

もりひ 若干。キイトルーダをやってから。以前はずんずん広がっていってたんですけど、それが2カ月前ぐらいから止まってるんで(2026年2月取材時点)。ワンチャン、もしかしてですけど、僕はその希望にかけるしかないんで。