ヤラセ? 川口浩探検隊の目的地は『インディ・ジョーンズ』

「別にドキュメントって言ってるわけじゃないし。スペシャルって言ってますからね。エンターテイメントですよ。水曜スペシャルなんです。ジャンルとしてはドキュメンタリーではない」

 恩田も「ドキュメンタリーとは言っていない」と語ってくれたが、例えば、世界中の奇妙な風習を描いたイタリアの映画監督グァルティエロ・ヤコペッティによる作品『世界残酷物語』など、そういった、今ではフェイクドキュメンタリーと称されるような作品群は参照していたのだろうか。

「見ましたね。でもね、本命はそっちじゃないです。『インディ・ジョーンズ』です」

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 おお、『インディ・ジョーンズ』!

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「あの映画を見て、やっぱりドワーッと虫とかヘビがいっぱいいたら面白いねとか。じゃあそれ作っちゃおうと。だから奥地まで行くんですよ。ロケーションのいいところを探しにね。あと、日本人旅行者が絶対行けないところです。だから、ロケ先で日本人に会ったことは一回もないです」

 なるほど、川口浩探検隊とは何だったのかだんだん見えてきた。バラエティでもない、ましてやドキュメンタリーでもない。目的地は『インディ・ジョーンズ』。彼らのライバルはハリウッド映画だったのである。

 その世界観を聞くと、ヤラセという言葉から解放感を感じる。他の番組ではドキュメンタリーになりそうな土地にたどり着いても、探検隊はせっせとロケのための荷物を運び、理想の絵面を探すだけ。

「本当にそのつもりでやったら、ちゃんとしたドキュメンタリー番組にもできましたよ。NHKでも放送できるようなね。貴重な映像もいっぱい撮れています。だけどそういうのは、しなかったですね」

 この割り切りぶり。ハリウッドの娯楽映画に負けないために、まず日本人観光客には絶対に行けないだろう秘境でのロケにこだわった。

「あ、一回だけ同業者に会ったか。ベネズエラにあるアンヘルの滝をテレ東がドキュメントでやってて、バッタリ会いましたね。ああ、そっちはドキュメントですか、こっちは『インディ・ジョーンズ』ですってね(笑)。『巨大怪鳥ギャロン』のときですけどね」

 ハリウッドと違うのは、こちらは“現地調達”にこだわったことだ。