2026年4月に、プレジデントオンラインで反響の大きかった人気記事ベスト3をお送りします。教養・雑学部門の第2位は――。
▼第1位 入館者の目当てはシャチでもクジラでもない…東京から約1時間の地方都市にある「日本唯一の水族館」の正体
▼第2位 魚ではなく怪物だった…44年前に「生きたシーラカンス」と対峙したカメラマンが戦慄した"天井まで届くオーラ"
▼第3位 スタバではなくドトールを選ぶのは"センスのない選択"なのか…ドトールでコーヒーを飲む哲学的意味
「生きる化石」と呼ばれる深海魚・シーラカンスは、どういう生物なのか。44年前に捕獲されたばかりのシーラカンスを撮影した映画カメラマンの堀田泰寛さんに、ジャーナリストの高野真吾さんが聞いた――。(第2回)
※本稿は、高野真吾『シーラカンスに会いに行く』(ポプラ社)の一部を再編集したものです。
シーラカンスの釣り方はシンプル
シーラカンス漁は、細長いカヌーに乗り、手漕ぎで海に出る。より正確に書くと、コモロの漁師たちが乗るのは3〜5.5メートルほどのカヌー。本体の片側、または両側にアウトリガーと呼ばれる浮子を付けたタイプを使う。そこにひとり、またはふたりが乗り込んで海に出る。
漁はシンプルで、大きな釣り針にエサとなる魚を付けて、水深200メートルまで釣り糸を下ろす。リールや竿などの道具は使わない。
ただし、時に体長170センチを超える巨体を釣り上げるため、釣り糸は切れないような工夫を施す。椰子の木の繊維をより合わせ、表面に樹液を塗りつける。すると、現地の漁師が「ミッシー」と呼ぶ、直径2~2.5ミリの丈夫な糸となる。
本来はサメやマグロといった大型の魚を獲るために作られていた。500〜800メートルを1巻として、2、3巻をカヌーに設置している。
出港は日没後、おおよそ日の出1時間後に村に戻ってくるようなスケジュールでシーラカンスを狙う。獲物を逃さないよう、照明の類は一切用いない。夜間、手探りで漁をする。
