雑誌の連載、テレビのレギュラー出演、商品開発や食のイベント――寝る間も惜しむように働く、東京・恵比寿の予約が取れない日本料理店「賛否両論」店主・笠原将弘さん(53)が出版した書籍は、通算100冊以上。愛と料理で人生のお悩みを解決する“問答レシピ”形式で人気を博した「週刊文春」の連載「笠原将弘のご自愛めし ちゃんと食ってるか!?」の書籍化(小社刊)を機に、連載時の反響、そして今本当にやりたいことを教えてくれた。(全6回の2回目/前回を読む)
伊集院静先生と東海林さだお先生の連載を愛読していた
――笠原さんは伊集院静さんや東海林さだおさんがお好きで、以前から週刊文春の連載も愛読されていたとか。ご自身が連載をされる側になって、なにか変化はありましたか。
笠原将弘さん(以下、笠原) すごく楽しかったのと、まわりからもすっごい反響があったよね。いろんなところで連載をしているけど、基本的には主婦向けの雑誌がほとんどで、料理に興味がある人が読む媒体が多かったから、料理をしない男の同級生とか、中学のときの先生からも「笠原、文春で連載してんのか」って久しぶりに連絡がきたりしたもん。
――いいお話ですね。新刊にも収録されている東海林さだおさんとの対談で、中学生のときに担任の先生がご自分の好きな本を教室に置いてくれていて、そこで東海林さんや椎名誠さんのことを知って大好きになったと。その先生ですか?
笠原 そうそう。
――その学級文庫で、東海林さんの著書『ショージ君の「料理大好き!」』を読んで、料理をつくる楽しさを知ったと以前おっしゃっていました。いま、日本料理の料理人である笠原さんが、いわゆるレシピ本のお仕事を受けられる理由はなんでしょう?
笠原 たとえば最近の料理をしない若い女性たちが、料理をするようになってくれたらいいなっていう気持ちもあるし、子どもが料理人になりたいなって思うきっかけになってくれたらっていうのもある。あとはほんとに依頼をいただくからですよ。ひっきりなしに。

