マイケルはスタジオまで本当にやってくるのか?

映画『Michael/マイケル』より。マイケルは偏食家としても有名だった

 その渦中、砧にある収録現場では、スタッフたちがマイケルが来ることを想定した撮影の準備を行っていた。急ごしらえでできる企画は何か。思いついたのは、SMAPのメンバーとゲストがビリヤードの9ボールで対決する「玉様ビリヤード」のコーナーへの出演だった。

「SMAPの新曲『buzzer beater』を収録することになっていたので、ビリヤードと、新曲のセットでトークをしよう、と。出演が決まると、マイケルを迎えるにあたってケンタッキーのチキンと、セブンアップというジュースが必要だということになりました。ケンタッキーはすぐに準備できたのですが、日本ではセブンアップがなかなか売っていなくて、大騒ぎをしてなんとかかき集めたのを覚えています(笑)」

 出演は決まったものの、マイケルがホテルを出発する時間は予定より遅れた。マイケルが来るまで、SMAPのメンバーをスタジオで待たせなければならない。しかも、本当の理由を言わずに、だ。30分、1時間……「LEDの故障」などと言い訳を作って引き留めたものの、不自然な状況に不穏な空気が現場を覆う。

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「結果、普段ないようなミスやセットの故障を理由に2時間くらいメンバーを待たせているんですよ。当然、みんなイライラしますよね。でもマイケルが着くまでは何としてでも引き延ばさないといけなくて(笑)」

 そのころ「マイケルは本当にやってくるのか、もし途中で帰ったりしたら……」と、気が気ではないスタッフはマイケルが乗った車を追尾していた。

「『世田谷通りに入りました!』『もうすぐ到着します!』と電話でカウントダウンコールが入ってきました。(収録する)TMCスタジオにマイケルの車が入ってきたときには、みんな並んで拍手ですよ。『ウォー!』っていう歓声が上がって(笑)。英語をしゃべれる春名プロデューサーが『今日はトークと、ビリヤードをやってください』って言ったら、マイケルは『僕はビリヤードできないよ?』って言ったらしくて……。それでトークだけになりましたけど、とにかくSMAPの前にマイケルがやってきてくれればすべてOKですから(笑)」