長嶋茂雄が旅立って、1年。天覧試合のサヨナラ弾、栄光のV9、「10・8」決戦、夢のON対決。時代を太陽のように照らし続けたミスター・プロ野球が、死の3カ月前に再会を熱望した選手、それこそが大谷翔平だった――。
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王貞治と長嶋の最強コンビ“ON砲”を擁する巨人は、川上哲治監督のもと1965年から9年連続で日本シリーズを制覇。V9ナインの柴田勲が語る。
「長嶋さんは試合でグラウンドに出ると、真っ先に観客席を見回すんです。『今日もお客さんがいっぱいだなあ』と。ファンの喜ぶ姿が長嶋さんの原動力でした。その頃、遠征先の宿舎は相部屋が基本。僕は3年ほど長嶋さんの『部屋子』でしたが、試合から戻ると、長嶋さんは風呂の前に欠かさず素振りをしていました」
長嶋に「最も苦手とした投手」と公言された元大洋の平松政次はこう明かす。
「憧れの長嶋さんに、プロ入りして初めて打たれたホームランが場外弾。あれで目が覚めたんです。いつか打てなかった投手として長嶋さんの記憶に残りたい一心で、全身全霊の勝負を挑むようになりました」
