――そのアカウントに対する、島民の反応はどうでしたか?
松岡 たくさんの嬉しい反応をいただきました。「こんな情報がほしかった」というものだけでなく、お店の方からも「発信してくれたおかげで、島の人にお店の再開を伝えられた」と言っていただけて。発信して本当によかったな、と思いましたね。
未だ復旧活動が続く八丈島の現状、中には生活できずに島を去る人も…
――台風から数か月が経過しました。現在の八丈島の様子を教えていただけますか。
松岡 今も、復旧活動は続いています。屋根や壁が壊れたまま、ビニールシートで覆っているだけの家は、まだまだ多いです。
家を修理してもらうには、町役場を通して大工さんに来ていただくのが一般的なのですが、知り合いは「修理まで30組待ち」と言われたそうです。
あと、ゴミも大きな問題になっています。今回の台風で、10年分の被災ゴミが出たそうです。島内でそれを処理する能力がないので、広場や空き地にがれきの山ができている状態。
私の地域では、野球場の横にある場所が、ゴミ置き場になってしまって。その影響で、野球場も使用できなくなっているんです。
――島を離れた方や、廃業された方もいらっしゃると聞きました。
松岡 そうですね。お店を直すのにたくさんのお金はかけられないという理由で、お店を畳んだ方が何人もいます。もうここでは仕事を続けられないと言って、島を去ってしまった人もいるようです。
――松岡さんのお仕事には、どんな変化がありましたか。島唐辛子の加工工場が被害にあった、というお話がありましたが。
松岡 今は4つのアルバイトと並行しながら、台風前に作っておいた島唐辛子の在庫を販売して、なんとか暮らしているという感じです。
でも、あまりネガティブには考えていないんですよ。事業再開の見通しが立たなくて、収入が減ったとしても、この島なら家庭菜園や釣りでいくらでも生きていけるなって思っています。
――お店や工場が再開できないと、島の経済状況に影響がありそうです。
松岡 そうですね……。たとえば八丈島は、観光で成り立っている部分が大きいんです。宿泊施設や飲食店、それから島の特産品も、観光で来る方たちに支えられています。ただ台風以降、観光客が減ってしまっているので、島全体の売り上げが落ちているんです。

