税理士でありながら、副業としてホストクラブに勤務し、年間3億円の売上を叩き出した異色の人物がいる。夜野仁さん(33)だ。もともとプロ野球選手を夢見て大学まで野球をしていたが、夢破れて税理士になったのち、ナイトワーカーたちを顧客に活躍。さらにその顧客からの誘いを受け、ホストを兼業し始めた。

 2025年には国内最大手のエアーグループで、在籍ホストが700~800人いる中、売上ナンバーワンに輝いた。しかし、同年をもって突如ホストを引退し、現在は税理士事務所の代表社員として勤務している。

 莫大な売上を叩き出してなお、ホストを引退した真相とは。二足の草鞋を履いていた当時を振り返ってもらい、知られざるホスト業界の光と影を聞いた。

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税理士とホストを兼業し、国内最大手のグループでナンバーワンに輝いた経歴を持つ夜野さん

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税理士の傍ら、ホストとして3億円の売上を叩き出せたワケ

——30代から未経験でホストデビューされたにもかかわらず、初日から4000万円、初月から8700万円の売上を叩き出したそうですね。

夜野仁さん(以下、夜野) ホストになると決まってから、税理士で付き合いのあるお客さんたちに営業をかけたんです。取引先の社長さん方もそうですし、税務相談を受けていたナイトワーカー系のお客さんに、「最初だけでも来てください」とお願いしたんですね。

 そしたら入店初日に、30人ぐらいがカンパするような形で、4000万円相当のシャンパンタワーを入れてくれました。同月の売上も、初速の勢いで8700万円まで届き、いきなりナンバーワンになることができました。

——相手が社長さんということは、結構男性のお客さんも多かったのでしょうか。

夜野 とはいえ、デビュー時に営業をかけた方々は、最初だけ通ってくれた感じですね。入店したのが2024年11月だったのですが、年内は男性のお客様の方が多かった気がします。あくまで本業での取引先の方々なので、定期的にホストクラブでお金を使って欲しいともお願いできないので……。それで、年明けからは新規のお客さんで戦おうと決めていました。

 幸い、初月でいきなりナンバーワンになったので、業界でも注目されたのは大きかったですね。ホストの専門誌で取り上げられたり、歌舞伎町のいたるところに看板が出たりして、知名度で新規の方々が来てくれやすかったと思います。

小学生の時に野球を始め、大学までプロを目指して活動してきた(本人提供)

——結果、それ以降はどうでしたか。

夜野 2024年は年間売上が1億5000万円、2025年は3億円に届きました。その年は在籍ホストが700~800人いる中で、売上ナンバーワンになったことで表彰されました。

——さらっと話しますけど、数字が大きすぎて実感が湧かないですね……(笑)。税理士とホストを兼業されていた頃は、どのような生活を送っていたんでしょうか。

夜野 できるだけ本業に支障が出ないよう、2025年は週1回しか出勤していませんでした。営業中もお酒を飲まない“ノンアル営業”で、アフターも基本的にしていませんでした。

 ただ、店に通ってくれる女性たちとは、週5~6回会っていましたね。昼休憩の時に、自分の税理士事務所の近くまで来てもらい、一緒にランチを食べたり。あとは税理士の仕事が終わったらTikTokライブをやるなど、隙間時間を狙って集客につなげていました。