先月話題になったSNSアカウントといえば「内閣広報室試行アカウント」だろう。5月1日にXに開設され、当初は6月1日までの1カ月間限定だった。
試行期間の投稿には報道を論評する内容も
するとアカウントは2日、発信を継続すると発表。名称を「内閣広報官(色々投稿試し中)」と変更した。内閣広報官は佐伯耕三氏であるから、つまり佐伯氏が自身のXアカウントを開設したことになる。
1カ月の試行期間の投稿には報道を論評する内容もあった。なので報道の萎縮につながりかねないとの懸念も論じられている。だが、その前に気になるのはもっと下世話な点だ。なぜ最初から「佐伯耕三」「内閣広報官」という名前で始めなかったのだろうか。
「内閣広報室試行アカウント」と名乗るのであれば、見る側は当然「内閣広報室」という組織の公式発信だと思う。もちろん「佐伯耕三」「内閣広報官」も超がつく公の立場であり、当初から佐伯氏が運用しているのだろうと言われていた。
しかし「内閣広報室試行アカウント」として開始し、短期間にフォロワーを10万人以上獲得したら、「個人のおじさん」が出てきたのである。アカウントの画像も首相官邸の外観写真から自身をイメージしたイラストに変更された。とても可愛く仕上げている。このいきなりの変化は一体何だろう。巨大な看板でフォロワーを集め、その後で「実は私でした」と登場されても困ってしまう。
さらに言えば、「中の人」を名乗りながら、その実「中の人」では済まない立場でもあることをよく自覚しているようだ。そんな感覚が垣間見えるのは最初の投稿だ。
