もはや「古いラーメン」? 危惧される豚骨ラーメンの衰退
それでも、クサウマ豚骨が東京で完全に根付かないわけではない。むしろその希少性が武器となる可能性もある。無臭化や洗練化が進む中で、あえて本物の「クサウマ」を体験できるお店は価値を持つ。実際、クサウマを提供するお店は熱烈な常連客に支えられており、わざわざ行く店として生き残っている。
「現地っぽい博多豚骨ラーメンは華やかさがあるわけではないので、その魅力が一般的に伝わりにくい。昔からある古いラーメンというイメージになってしまっていると思います。昔に比べて圧倒的に店舗数が少なくなってしまっているので、業界的に盛り上げようにも難しい状態になっています。今あるお店がそれぞれ味を磨いていき、ファンを獲得していくしかないと思いますね」(馬場さん)
本場・福岡においても近年は豚骨ラーメンよりもそれ以外のラーメン(「非豚骨ラーメン」と呼ばれる)の新店の割合が多く、ラーメンの多様化とともに衰退してしまうのではと危惧されている。私も都内でクサウマ系のお店を見つけると飛び上がるぐらい嬉しくなるが、今あるお店の味を文化としてしっかり残すべく、業界全体で考えていきたい課題である。