「ファミレスで初めてラーメンを出した」デニーズのこだわり
一方、デニーズで担々麺の提供を開始したのは1988年。一時提供を休止していた時期はあったが、2016年からはレギュラーメニューとして定着している。デニーズを運営する、セブン&アイ・フードシステムズの取締役執行役員・北田玄さんは次のように語る。
「担々麺は発売当時から人気で、ずっとレギュラー化するべきだろうと言われてきたメニューでした。そもそもラーメンをファミリーレストランで初めて提供したのがデニーズで、担々麺はその中でも人気を引っ張ってきた商品です。その中で、飯田さんの美味しいという一言も非常に大きく、今でもトップ10には必ず入ってくる商品です」(北田さん)
そして、2024年春にはコンビニのセブン― イレブンの冷凍ラーメンとしてもデニーズの担々麺が登場。デニーズは首都圏中心の出店なので、「デニーズのないエリアでも食べられるように」とコンビニコラボ商品をスタートした。担々麺は、セブンイレブンから見ても評価の高いメニューだったという。
ライバル店にノウハウを提供する“意外な理由”
飯田さんは惜しみなく技術を教え、一切の妥協を許さず商品開発を行っている。ファミレスのクオリティはどんどん上がってきていて、5年前とはまったく違う状況だ。お店と商売敵になるかもしれない市販品にも全力を注ぐのはなぜか。
「『デニーズ』のようなチェーン店でしかできないメリットがあるんです。『スケールメリット』という言葉は基本的には仕入れに使う用語なんですが、そうではなくて一斉に何百店舗でドンと展開することで、一気に全国にその味と価格が広がるのがメリットなんです。今のラーメンというのはこのレベルにまで来ているのかということを、チェーン店のスケールをお借りして一遍に植え付けることができるんです。ここがすごく大事なんです」(飯田さん)
