「事前の報道で、いろいろ政局を期待する声もありましたけれど、まったくそういう会ではございません。(政府と党の)結節点としてこの会が役割を果たすことを改めて皆さんにお願い申しあげます」
官邸と党の間に、8割を超える党所属議員が参加する“結節点”が必要なのか。誰もが首を傾げざるを得なかった。入会した議員347人のうち、実際に会合に顔を出したのは200人ほど。さらにその半数近くが途中退席したと見られている。秘書に代理出席させた議員が、本音を明かす。
「よくわからない議連に出て時間を使うより、自分の仕事をした方がましだと思いました」
初会合終了後、高市側近議員の1人は「結局、高市支持の踏み絵を踏ませただけの会だったね」と述べた。萩生田光一も周囲にこう語った。
「総裁選候補者への抑止力にはなっただろう。これからは党内基盤が弱いって言われても、『300人もいるんだから』って言えるでしょ。会はしばらくお休みでいいんじゃない」
“無力化”された議連
国力研究会は結果的に様々な議員が集まりすぎて、結束力のない議連になってしまった。武田良太は周辺にこう言って勝ち誇った。
「議連を“無力化”したね。まったくの茶番だよ」
自民党の8割を超える議員を集め、“高市一強”を誇示したものの、そもそもこのような議連を作らなければならなかったのは、高市の党内基盤の弱さ故である。筋肉質の支持基盤を作るつもりが、同床異夢のぼんやりとした集まりを一度開いただけになってしまった。
総裁選まであと1年以上ある中で有権者が見せられたものは、何があっても権力に執着する政治家の本性と、とりあえず長いものに巻かれる醜悪な保身だった。
※約4500字の全文では、国力研究会の立ち上げを主導した麻生太郎氏の思惑を深掘りしています。全文は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」と「文藝春秋」2026年7月号に掲載されています(赤坂太郎)。

