目と鼻の先に天下一品が出店、火花を散らした結果「完全敗北」

 最後にして最大の要因は、単刀直入に「天下一品を超えられなかった」ことだろう。

 事実が残酷なまでに可視化されたのは、昨年10月27日。かつて天下一品新宿西口店だった「伍福軒・新宿西口店」の目と鼻の先に、あらたに「天下一品新宿西口店」がオープンしたのだ。

オープン初日の新・天下一品新宿西口店(筆者撮影)

 至近距離で天下一品と伍福軒が相まみえた結果、どうなったのか。

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 新しい天下一品は何日たっても客足が途切れなかったのに対して、伍福軒はほとんどの時間帯で数人しか客がいない状態が続いた。天下一品は割引セールなどがまったくない通常営業で、伍福軒が餃子半額セールを実施していたにもかかわらず、だ。

 初日から行列に並ぶような方々は天下一品の“強火ファン”も多く、現地で並んでいる人々の間では、伍福軒のネガティブな感想も目立っていた。こういった人々は伍福軒にことさら厳しい評価を下し、GoogleMap・食べログやネットでの口コミに低評価をつけがちなのも伍福軒にとっては痛手だったろう。

 なお、MPキッチンは2024年にも天下一品の6店舗(歌舞伎町店・池袋東口店・恵比寿店・五反田店・八幡山店・多摩ニュータウン店)を閉店させ、自身が展開するブランド三田製麺所・八宝亭に転換している。これらの結果、合計16店舗あったMPキッチンの旧天下一品店舗に対し、新たな天下一品が直接対決を仕掛けたケースが、新宿西口・川崎・五反田の3か所で生じた。それがトリガーとなったのかはともかく、伍福軒は全店閉店することになったわけで、天下一品が完全勝利したことになる。

 なお新・天下一品はいずれもフランチャイズ運営で、天下一品では「上野アメ横店」「東川口店」、そのほか「エニタイムフィットネス」などを手がけるディックス・エイチシーズが出店した。本部の直営店舗が恩讐の相手に手を下す前に、新たな愛弟子があっさり伍福軒を撃破してしまったような状況と言えるだろう。