非公開練習で何があった? 「明日話します」もそのまま離脱

 一方で遠藤の様子からは離脱のフラグはビンビンに立っていた。まず、モンテレイ合宿では一度も全体合流せず、メディア対応も行わず。8日にベースキャンプ地ナッシュビルに移動してからは、8日と10日の軽い練習にようやく合流した。10日は、ウォーミングアップ以降の本格的な練習は非公開となっていたためその時間に何が起きたかはわからない。10日の練習後、ミックスゾーンに姿を現した遠藤は「本当は今日話をしようと思ったのですけど、明日話します」としてその場を去った。

遠藤航 ©JMPA

 これは、非公開練習部分でなにかがあったか、状態が悪くて非公開部分での強度の高い練習に参加できなかったか、とにかくなにかよくないことがあったということだ。おそらくは10日に完全合流することを目標にしてきたのだろう。だが、それが叶わなかった。だから、メディアへの対応ができなかったのだろう。うっすら浮かんでいた離脱の2文字が濃くなった。

 そして、その「明日」は来なかった。メディアと話す前にチームを離脱。メディアはおろか、チームメイトとも話をせず、部屋を訪れた新キャプテン板倉滉のみが離脱直前の遠藤を捕まえることができたというような状況だ。

ADVERTISEMENT

前々キャプテンの吉田麻也が語ったこと

 サポートプレーヤーとしてチームに同行している前々キャプテンの吉田麻也は、ある程度想像がついていたと明かした。吉田は、取材に応じる義務がない立場にも関わらず事態の重さに自ら報道陣の前に立った。

「チームの雰囲気はもちろん、いつもと同じではなかったですね。ミーティングして、そのあと準備して練習という時(の発表)だったので。僕としてはそういうパターン(離脱)もあり得ると思ってたので。航の状況をみてて五分五分だなという気でいたので、そのパターンもあるんじゃないかなという考えをもちろん持っていました」

吉田麻也 ©JMPA

これまでのW杯での日本代表も予測不可能だった

 想像の域をでないが、森保監督も「信じている」とは言いつつも、遠藤がW杯に出られないことはある程度想定していたのではないだろうか。これまでのW杯に臨む日本代表は、順調で最強などと謳われた2006年、2014年はグループリーグ敗退。一方直前の親善試合2連敗の2010年、4月に監督交代のドタバタ劇だった2018年、直前の親善試合でカナダに敗れた2022年は決勝トーナメント進出。遠藤の離脱劇はこれまで順調だった第2期森保ジャパンに活を入れるカンフル剤となり得るのか。

 森保監督が次に口を開くのは試合前日だ。

次のページ 写真ページはこちら