シーズン開幕前にチームから離脱…移籍をめぐってチームと“トラブル”
2023年、活躍の場を求めてフランス1部リーグのスタッド・ランスに移籍した。持ち味のドリブルからの仕掛けや決定力を高め、32試合11得点2アシストと活躍。ただチームは2025年、2部に降格した。
念願の代表に初めて招集されたのは2023年3月だった。途中出場の日々がつづいたが同年9月のトルコ戦で初スタメンを飾り、ゴールを決めた。
当時は、まだ南野と三笘、前田大然が軸で中村は左サイドでは4番手の選手だった。2024年6月のミャンマー戦で3バックになってからは左アウトサイドに三笘が位置取り、中村はその控えという状態がつづいた。
当時は、「与えられたポジション、チャンスで結果を出すしか序列は変えられないので、出たら爪痕を残すしかない」と悲壮な覚悟でプレーしていた。
そんな中村の覚悟に水を差すような出来事が起こる。
2部落ちしたチームからの移籍を進めようとしたが、契約を巡って問題となり、シーズン開幕前からチームから離脱。体調を崩すなどして、日本代表のアメリカ遠征にも帯同できず、いよいよ追いつめられた状況になった。
ブラジル戦での同点ゴールで評価をさらに高めた
このままではダメになると考え、自分のエゴを捨てて残留を決め、2025年9月にクラブに合流した。このままでは代表に招集されず、W杯も見えなくなってしまうという危機感が中村のベクトルを前向きにさせた。
2025年10月のパラグアイ戦から代表に復帰。「自分のサッカー人生を賭けるぐらいの気持ちで臨んだ」という試合で躍動感あふれるプレーを見せた。
そして中村の評価を決定的に高めたのがブラジル戦での同点ゴールだった。かつてスタッド・ランスでともにプレーしていた伊東からのクロスは、中村の代表復帰のお祝いのようなクロスだった。
それが日本の逆転勝利に繋がった。
だが、試合後、聞こえて来たのは拭い切れない危機感だった。
