ドラマ『宙わたる教室』不良役で大ブレイク

 その後、プライドの高い研修医を演じた『PICU 小児集中治療室 スペシャル 2024』(フジテレビ系)、『下剋上球児』で共演した中沢元紀とW主演を務めた『ひだまりが聴こえる』(テレビ東京系)などを経て、着実に知名度と人気を高めていった小林。ドラマ『宙わたる教室』(NHK総合)で演じた柳田岳人という役柄が、彼のブレイクを確かなものにした。

 岳人は、小林が『下剋上球児』で演じた壮磨とも少し重なるところがあるキャラクターだ。定時制高校の不良生徒で、眼光が鋭く、常に何かに対して怒っている印象を受けた。その背景にあったのは、幼い頃から読み書きが苦手なことを馬鹿にされてきた過去。理科教師・藤竹叶(窪田正孝)にディスレクシアという学習障害の可能性を指摘されるシーンでは、岳人がこれまで抱えてきた痛みを鮮烈に表現する小林の涙に胸を打たれた。藤竹に導かれ、科学部に入部してからは一気にマグマが湧き出すように、岳人の眠っていた好奇心が溢れ出す様を小林はそのキラキラとした瞳に映していく。

『宙わたる教室』と同じチームが制作した『テミスの不確かな法廷』(NHK総合)には、第1話に被告人の江沢卓郎役でゲスト出演。市長への傷害と詐欺未遂の罪に問われ、初公判で起訴事実を否認しつつも、弁護士には協力しないという不可解な態度を取っていた江沢。その後の調べで真実が明らかになり、執行猶予付きの判決を受けた江沢が亡き姉への思いと反省の弁を述べるシーンは、小林の泣きの演技とともに反響を呼んだ。

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 同作のチームが第1話のゲストに小林を抜擢したのは、彼ならきっと視聴者を一気に引き込む起爆剤になってくれると見込んでのことだろう。小林はいずれ別の形で昇華されるであろう怒りや苛立ちといった“変化の種”を序盤にばら撒いてくれる。だからこそ、その行く末を見守りたくなるし、美しい花を咲かせたときに大きな感動が胸に押し寄せるのだ。