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滑れば奈落の急斜面
苔にびっしりと覆われ、そこだけ濃い茶色のゴツい岩盤層が剥き出し。裾の部分がくり抜かれ、不動明王が安置されている。地元では「秋葉さん」と呼ばれている不動明王。城に火伏せの神様とは縁起がいい。
山城の基本は土造りだが、ときにこういった岩の城もある。石垣ではなくそのまま岩盤。あるものを活かすのが山城スタイルだ。
岩盤の脇に回り込むように道を進むと、ギョッとした。道の脇にトラロープが張ってあるが、落ち葉でずるっと滑ったら一巻の終わりだ。
尾根上に並ぶ曲輪も見たかったので、この道は進まず別ルートへ。段々に並んだ曲輪群は、壁のような切岸(人工的に削った急角度の崖)で隔てられている。
続いて箱堀のように全体が凹状になった不思議な曲輪が現れる。その向こうにも迫り上がる切岸が見える。
こうしていくつかの切岸を乗り越えてゆくと、本丸が見えてきた。





