「支援する側を、さらに支援する」という視点が必要

――「マダネ プロジェクト」の集まりは、募集を開始するとすぐに定員に達するほどニーズがあるそうですね。非営利の任意団体として、ほぼ支援がない中で活動を続けてこられたとか。

くどう 子育て支援は「大変だろうから助けよう」という社会的な理解もあり、行政や企業から支援されやすい分野です。ですが「子どもがいない人への支援」となると、企業側としても位置づけが難しく、少子化との関係をどう受け取られるか慎重になる部分があるのかもしれません。

 私たちは行政や企業から支援を受けていないので、現在は参加費をやりくりしながら活動を続けています。また、非常にセンシティブなテーマを扱うため、運営には細やかな配慮が欠かせません。

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 参加者の方からの「この会に救われた」「数年前あんなに落ち込んでいた人が、今は元気に楽しそうに過ごしている姿を見て励まされた」といった声に、私自身も支えられてきました。もう気づけば10年以上が経っていますね。

 これまでは「子どもがいない女性の代弁者」として語ることが多かったのですが、最近では20~30代の若い世代や、男性、そして子どもがいる方からもご連絡をいただくことが増えました。

 この問題に関心を持ち、知ろうとしてくれる人が増えてきている。そのこと自体が、本当に嬉しい変化だと感じています。

――子どもの有無に関わらず、お互いの背景を認め合って過ごせる社会にしていきたいですね。

くどう 最近では一部の大手企業で、時短勤務の同僚をサポートする独身者や子どもがいない社員に対して「支援手当(サポート手当)」を支給する動きも出てきました。「支援する側を、さらに支援する」という視点は、これからの職場環境において重要な視点になっていくのではないでしょうか。

 少子化のニュースが連日メディアを賑わせる中、子どもがいないことはどこかマイナスに捉えられがちです。ですが、これも多様なライフコースの一つとして、社会の中で自然に受け止められるようになってほしいと思います。

©︎橋本篤/文藝春秋

 子どもの有無で対立を深めるのではなく、自分とは違う立場の人の気持ちや背景を想像し、お互いを認め合える。そんな社会になれば、誰もがもっと生きやすくなるのではないでしょうか。

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