ライフコースの多様化が進む日本社会。国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、生涯子どもを持たない女性の割合は、将来的に「約4割」に達するという。

 トレンドウォッチャーのくどうみやこさんは、子どものいない女性たちを応援する「マダネ プロジェクト」を2012年に設立。生涯子どもを持たない大人の女性を「マダネ」と名付け、これまで1000人以上の当事者のリアルな声に耳を傾けてきた。

くどうみやこさん ©︎橋本篤/文藝春秋

 くどうさんがこのプロジェクトを始めた背景、そして、当事者たちが抱える知られざ本音とは――。(全3回の1回目/つづきを読む)

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「子どもがいない人生って、こんなにフィーチャーされないんだ」

――くどうさんは31歳で結婚し、結果的に子どもがいない人生を歩むことになったそうですが、どのような経緯だったのでしょうか?

くどうみやこさん(以下、くどう) 結婚の前から夫婦で子どもを望んでいましたし、いつかは自然に授かるだろうと思っていました。でも、当時はアパレル業界から独立したばかりで、目の前の仕事に没頭しているうちに気づけば40歳に。

 私は知識不足で、高齢出産のリスクは漠然と理解していたものの、妊娠率の低下や卵子の老化といった具体的な情報は知りませんでした。私の世代には、同じように十分な情報を持たないまま過ごしてきた人も多かったと感じています。

 40歳を迎える頃には「妊娠は厳しいかもしれない」と想像しつつも、どこかでまだ可能性は残っていると思っていました。けど42歳のとき、子宮の病気を患ったことで医師から「出産できる可能性はゼロ」と告げられて、子どもがいない人生が確定したんです。決定打を下されたショックで、2~3カ月はひどく落ち込みました。

 ただ、すでに40代だったことや、子どもに対する熱量の違いもあったのか、周囲に比べればかなり立ち直りは早い方だったと思います。