夜は飲み屋で働き、朝は寝不足で遅刻して登校

――ネグレクトに近い状況ですが、育ててくれたお母さんと連絡は取っていたんですか。

3Li¥en 連絡は取っていたんですけど、このしんどい状況は一切言えませんでした。おかんにキレたい気持ちもあったけど、実の娘でもない私を小さい頃から育ててくれた申し訳なさと迷惑をかけたくない気持ちがでかくて。おかんはおかんで福島で弟2人をハスリン(忙しく働くこと)して育てて大変やから、自分で抱え込んで黙っとこうと。

 後で全部バレた時に「もっと頼ったらええやん!」って言われましたけど、思春期のギャルってプライドもあって言えないんですよね(笑)。当時は楽しければいいや、ケツ振ってウェーイってしとけば耐えられるって思ってました。

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――高校生活はどういう風に過ごしていたんですか。

3Li¥en 夜は飲食店で働いて、朝は寝不足で遅刻して登校してました(笑)。3限目とか、最悪5限目に「何しに来てん」って状態で教室に入るから、普通に浮きまくってて、音楽科の友達は2人くらいしかいなかったです。クラスの周囲からは「いつになったらお前辞めんねん」「どうせ辞めるやろ」って言われてましたね。

 この時は完全に投げやりで「今日死んでも明日死んでもどうでもええわ」と思ってましたけど、唯一、楽典やソルフェージュ、ミュージカルといった音楽の授業だけは休まずに受けていました。音楽をやってる時間だけは、ナイジェリアの教会でみんなで歌ったあの平和で安心な空間を思い出せて、自分の中のピースを感じられたんです。音楽のおかげで踏みとどまれて、無事に3年で卒業できました。音楽には大感謝です。

「ヤバい、こいつについていこう!」信念の持ち方を教えてくれた男性との出会い

――高校卒業後はどんな生活を?

3Li¥en 服飾の専門学校に通いながら、Tinder(マッチングアプリ)で「今日は誰と遊ぼうかな」って適当に探して遊んでたんです。そしたら、たまたまマッチした男が真面目そうな見た目で「めっちゃ陰キャそう、馬合わなそう」ってタイプで。1つ上の19歳だったんですけど、会ってみたらめちゃくちゃまともな人で。

 慶應義塾大学に通いながら営業の仕事をして、横浜に家を借りていて、実家のある大阪と行き来して頑張ってる人で。その日は手をつなぐとかも一切なく、ただただ喋ったんです。向こうが大学で哲学を勉強してて、深い哲学的な話をずっとされて、私は初めてのタイプすぎて「怖い怖い!」ってなりつつも、自分の信念の持ち方とか、自分をどう大切にするかっていうのを教えてもらって。

「毎回同じことをやって遊んでても前に進めへんし、今の私の生き方って効率悪いし、もったいないな」って目が開いたんです。

――自分とのギャップは感じつつも惹かれていったと。

3Li¥en 次に彼の家に遊びに行ったら、本棚しかない図書館みたいな家で。そこで「お洋服好きだと思うから勉強になるよ」ってファッション哲学の本を渡されて、服の着方や見せ方の深い意味を教えてもらった時に衝撃が走って、「ヤバい、こいつについていこう!」ってなって付き合い始めました。