体操は「命を守る」

 そもそも、高齢者にとっての運動は、身体機能の維持、という以前にもっと重要な意味を持っているという。

「身体を自由に動かすこと、イコール自分らしく生きること。私はそう考えています。高齢の方たちを診ていて気づくのは、体操や筋トレなど運動習慣のある方に共通する『活力』です。家でジッと動かずにいる人に比べて、明るい表情や言葉から充実した時間を過ごしていることが感じられます」(同前)

(写真はイメージ) © milatas/イメージマート

 もちろん、運動の健康効果を裏付ける研究も数多くある。

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「たとえば、週あたりのエネルギー消費が1000キロカロリー増加するか、身体能力が1MET(代謝当量)増加すると、死亡率が約20%改善するという論文も発表されています」(同前)

 貴晶会戸田リウマチ科クリニック(大阪府吹田市)の戸田佳孝院長は、膝や股関節を痛め、「身体を思うように動かせない」患者を長年ケアしてきた。戸田院長は「高齢者にとって継続的な体操や運動は、文字通り“命を守る”ことに繋がる」と指摘する。

「たとえば高齢者の自殺は大きな問題ですが、社会との繋がりの変化や、近親者を失うことによる喪失感、健康不安が要因となって、うつ状態になることはとても危険。その対策として、楽しく行う体操習慣が非常に有効であることが分かっています。

 海外の研究では、笑顔でヨガを行った15名の学生と、真面目な顔をして行った13名の学生を比較した場合、笑顔のグループの方が免疫に良い作用をするナチュラル・キラー細胞が明白に活発になり、身体の免疫力が高まったとの報告があります。楽しく運動することで自律神経が刺激され、天然の抗うつ成分が脳から分泌されるんです」

 血行が促進し、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の予防・改善、さらには認知機能の低下防止、ストレス解消に繋がることも分かっている。運動習慣はまさに万病の薬と言えるだろう。

※本記事の全文(6500字)は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」と「文藝春秋」2026年7月号に掲載されています(中村徹「体操で『筋肉』と『柔軟性』を守る!」)。

全文では、具体的なストレッチの方法、また意識すべき食習慣などについても詳しく語られています。
・「ラジオ体操」より「太極拳」
・手軽に行える四つの体操
・何をどれだけ食べればいい?

文藝春秋

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体操で「筋肉」と「柔軟性」を守る!

出典元

文藝春秋

【文藝春秋 目次】高市早苗「書かれざる履歴書」/特集 かんたん長生き体操/佐藤愛子秘話 佐伯泰英

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