──それでも中学も普通校に進学したんですよね。

さしみちゃん 車椅子も使ってましたがなんとか歩けたので、通学は親とヘルパーさんに交代で送り迎えしてもらって、学校の中は歩いて移動してました。でも階段しかないから移動教室だと10分休憩では全然間に合わないし、日替わりで私のサポート係の子を付けてくれてたんですけど、気をつかわれてるのもわかるし、微妙な空気が流れて気まずかったですね。

──中学生になると人間関係も変わりそうです。

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中学校の頃のさしみちゃん。学校の中では車いすは使わず生活していた

さしみちゃん 中学ってやっぱり部活が中心じゃないですか。小学校で仲良しだった子たちがみんな運動部に入ったので、昼休みとか放課後に一緒に過ごすことも圧倒的に減っちゃって、孤独を感じることは多かったです。

──行事にも参加はできたんですか?

さしみちゃん 山へ行くハイキングとか参加できないこともありました。修学旅行の時も私だけ保健室登校の子とか特別支援学級の子とかがいるグループに入れられたのが辛かったですね。仲がいい子はバスも別だし、「なんで私だけ」ってずっと不満でした。

「あんなに手術や入院で頑張ったのに、なんで知らない人たちに…」

──学校以外の場所でも生活は変わりましたか?

さしみちゃん 外出時にジロジロ見られるのは日常でしたし、勝手に写真を撮られることもありました。スーパーに行っても同い年くらいの子どもが微妙な距離感でずっとついてくるんですよね。何をするでもなくただ無言で見つめてくるんですが恐怖感はありました。

──自分としては普通に生活してるだけなのに。

さしみちゃん そういう経験が重なるとやっぱり私って変なんだって思っちゃいますし、だんだん「恥ずかしい」って思うようになってきて。あんなに手術や入院で頑張ったのに、なんで知らない人たちに興味本位で見られなきゃいけないんだろうって悔しい気持ちも湧いてきて、思春期くらいから気分の浮き沈みが激しくなっていきました。

 

──そういう悩みを親に相談したりはしなかったんですか?

さしみちゃん 全然話してなかったですね。気持ちの面であまり寄り添う雰囲気がない家庭で、「障害があっても気合いで頑張れ!」って感じで。親と喧嘩したときなんて「お前は一人では生きていけないから言うことを聞け」って言われる環境で、つらいことがあっても一人で抱え込んでました。

次の記事に続く 母親に「お前は私がいなきゃ生きていけない」と責められ、「歩けない私が悪いです」と謝ることも…車椅子ギャル・さしみちゃん(30)が苦しんだ“家族の無理解”

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