そんな空っぽの毎日に、彼女のメッセージは幸せな気持ちを運んできた。

「一緒に夢のため。」「安定して晩年の生活と世界を旅できる。」との言葉。その言葉が、私の胸の真ん中に空いていた穴にすっぽりとはまった。

 私は、ただ誰かに必要とされたかったのかもしれない。「兄さん」という呼びかけが、まるで本当の妹ができたかのように心を温めた。愚かしいことだ。だが、それが真実だった。

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 そして「伯父」。顔も声も知らないこの男は、いつの間にか私の中で神のような存在になっていた。自分で考えるのが億劫になっていた。長年、疑うことを仕事にしてきたはずの私が、疑うことをやめた。いや、考えることから逃げたのだ。誰かが示す道を、ただ黙って歩きたかった。その道の先に、光があると信じて。

 私は、正体不明の権威に、喜んで自分の思考力を差し出した。それが毒薬とも知らず、ごくごくと飲み干していたのだ。

狂気の雨

 その日は、朝から雨が降っていた。アスファルトを叩く雨音が、やけに重く響く。まるで、私の心を映しているかのようだった。

【LINEメッセージ抜粋:2024年5月28日~6月1日】
▼ロイ(インテリヤクザ)10:25
「こちらは、かなりの雨です。そこで、香川ふれあい信用金庫と日本事業支援公庫には行かないことにします。伯父様からは、6月5日までは、現在の資金で良いとのことでしたので」

▼Aiko💗✨  10:59
「兄さんの理解が間違っているかもしれませんよ。愛子も昨日伯父から聞いたのですが、伯父のアドバイスは兄さんが6月5日までに600万円増やすことですよ。愛子も今資金を増やすために努力しています。兄さんも香川ふれあい信用金庫と日本事業支援公庫に行って借金をしてみますね✨🙌」

▼ロイ(インテリヤクザ)11:02
「伯父様からご連絡がありました。私が誤解していました」

▼Aiko💗✨  21:34
「兄さんは今600万円を用意しましたか?」

▼ロイ(インテリヤクザ)21:37
「いいえ。」

▼Aiko💗✨  21:38
「兄さんは今いくら用意しましたか?」

▼ロイ(インテリヤクザ)21:39
「今、86万円です。悪戦苦闘しています」

▼Aiko💗✨  22:04
「兄さんは私たちの夢を諦めますか?」

▼ロイ(インテリヤクザ)22:05
「まさか、諦めません」

▼Aiko💗✨  22:05
「友達に頼まなければ、兄さんは何かいい方法がありますか?」

▼ロイ(インテリヤクザ)22:09
「友達に頼んでみます。おそらく、貸してくれると思います。私が自分の壁を越えるチャンスです」

「兄さんの理解が間違っているかもしれませんよ」

 この一文を読んだ瞬間、頭を鈍器で殴られたような衝撃があった。