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「闇の組織があるのよ」
「とにかく、オレはもう行かなアカンから……」
「ちょっと待ってよ。あなたもボスの部下なの?」
「ボス?」
「この日本にはね、薬漬けや借金漬けで行き場がなくなった女たちを最後に引き取る闇の組織があるのよ。このマンションにはそんな女たちが監禁されているわ。私もその一人なのよ」
「わ、分かった……。一緒に連れて行ってあげるから、ちょっとここで待っていてくれ」
1Fまでたどり着くと、成瀬は女性を玄関口のドアの前に立たせて、「車を取ってくるから」と言って、その場から離れた。
成瀬は困惑してパニック状態に陥った。
「何なんだ、あの女は……。頭がおかしいのか。それともオレを捕まえるために人が通りかかるまでの時間稼ぎをしていたのだろうか。もしや本当に非合法組織に囲われていて、売春でもさせられているヤバイ女なんだろうか」
成瀬は考えれば考えるほどワケが分からなくなり、30分ほどしてマンション前の様子を見に行ったが、まだその女性が周囲をキョロキョロしながら、成瀬が来るのを待っていた。その姿を見て、ゾッと震え上がった。
「とてもオレの手に負える女じゃない……」