「サッカーノート」で自分で考えることが武器に
女子たちの憧れの的だった中村だが、本人はサッカー一筋の生活だった。
小学2年生から高校2年生まで中村のトレーナーを務めた依田匡弘氏が語る。
「うちに来たのは8歳のときでした。『怪我をしない身体を作りたい』と。週に1回、2〜3時間レッスンしました」
依田氏は「サッカーノート」をつけるよう指導したという。
「学びや課題を整理して言語化させると、自然と自分で考えて解決するようになるんです。最初のうちは書いてこなかったら『書きなさい』と言って、小学生の彼は泣きながら帰ったこともあります。でも高学年になるころからは、自分で考えることが彼の武器になっていきました」
「時間が足りない」貪欲な成長のためC・ロナウドと同じトレーニングを導入
中学時代は自分で練習メニューも考えていた。
「すごい量のトレーニングを自分でやっていましたね。今でも忘れないのが、雨の日に電話がかかってきて『今日遅れてもいいですか』って聞いてきた。理由を尋ねると、『自分が作った練習メニューが終わらないから』と。当時、彼の口癖は『時間が足りない』でした」(同前)
前出の坂道ダッシュもその一環だったようだ。
「お尻の筋肉をつけるためにどうしたらいいかと考えていた時期があったんです。アンダー世代の代表の合宿から帰ってきた敬斗が『強いシュート打ちたかったらケツ筋鍛えろって(堂安)律くんに言われました』と報告してくれて。他にもサッカーのために役立つと思えば、積極的に幅広い分野に取り組んでいた。リズム感を養うためにヒップホップダンスやカポエイラを習ったり、一時期バスケもやったりしていました」(同前)
貪欲な中村の成長のために、依田氏も新たなトレーニングを導入した。
「脳トレの勉強をし直して、クリスティアーノ・ロナウド選手が取り入れていた方式を導入したんです。3D風映像で複数のボールが飛び交う様子を見て、眼球の使い方や脳の処理能力を鍛えるもの。敬斗が16歳の頃で、当時は僕含めて2〜3人しか日本でやっていなかったはず。だから敬斗は運動の面だけでアプローチしてきた選手とは、一味違うかもしれませんね」
現在は仏2部リーグ所属だが、すでに有名クラブが熱視線を注ぐとの報道も。さらにビッグになる中村を、これからも応援しよう!
