新たな目標は…

――世界大会で金メダルを取りました。新たな目標は?

上原 まずは、自分の記録を更新すること。今の私のベストは、110kgなのですが、金メダルは取ったものの、その記録を更新することは叶わなかった。それがとても悔しくて。

ベンチプレスの練習中の上原さん 本人インスタグラムより

 そして、パワーリフティングという競技をもっとたくさんの方に知ってほしいという思いもあります。パワーリフティングは1種目につき60秒の試技の中で、日頃の積み重ねをすべて出し切らないといけない。60秒×3回、計180秒の中に喜怒哀楽が詰まっています。その上で、あの選手は何キロ挙げたから、自分はそれを超える記録を残してプレッシャーをかけようといった駆け引きがある。1年間かけて自分を磨いて練習してきた成果を、180秒の中で出し切らないといけない。その魅力を発信していきたいです。

ADVERTISEMENT

――重いものを持ち上げる。プリミティブな競技だからこそ、“濃い”ですね。

上原 自分でもまさかこんなにハマるとは思いませんでした。気が付いたら、なくてはならない存在になっていた。ベンチプレスは、人生のスパイスです(笑)。何かをしてみるときって、あまり難しく考えない方がいいと思うんです。「おもしろい」と思ったら続ければいいだけ。考えすぎると、自分で自分に枷をはめてしまうというか。面白いなと感じたら続けて、続けていく中で目標を設定していけばいい。自分が「こうなりたい」という想像ができないと、なかなか続かないと思うので、想像しやすい目標を作るといいと思います。

 よくみゆきさんから、「麻衣ちゃん、勇気を出してやってみて良かったね!」って言われるんですよ。「麻衣ちゃんの行動力が生んだ結果だよ」って、いつも言ってくれる。自分が知らないものに足を踏み入れるって、やっぱり躊躇してしまうと思います。だけど、一歩踏み入れると、思わぬ出会いが待っている。勇気と目標。その二つを大切にし続けたいです。

最初から記事を読む 「勉強もちゃんとやるから!」スパルタ母に中1で土下座、音大進学は猛反対され…ベンチプレス“世界金”で話題のフルート奏者が明かす、音楽家への「険しすぎる道」

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。