「ひどい言葉を何度も」「もうこの世に私はいないと思う」
――2021年からはじめた「えぬくんちゃんねる」には当初からいろんな声が届いたそうですね。
麻希 「励まされた」とか「チャンネルをきっかけに福祉の仕事を目指しはじめた」といったポジティブなコメントもたくさんいただくんですけど、知名度が上がるにつれて厳しい声だけでなく、嫌がらせみたいなものも出てきまして。
誰もが想像するような悪口より、何倍もひどい言葉を何度も目にしたと思います。その度にまともに受け止めていたら、もうこの世に私はいないと思います。
――恐ろしいですね。
麻希 ただ私自身、自分がはじめた物語だから当然責任はあるし、障害を持った子どもをYouTubeに出すことについて、何か言われることも当初から覚悟はしていて。
それでも発信を続けてきた理由
――前回、障害児育児をする上で、自由がきく働き方としてYouTubeが良かった、という話をされていました。
麻希 障害児の子育てと仕事を両立させようとすると、私の場合、普通の働き方では稼ぎも不十分だったし、体力的にもかなり厳しいものがありました。そんな中、SNSで発信することが収益につながればいいなという思いは最初からあったんです。
あとはやっぱり、うちの子ぐらい障害が重たいと、将来、健常な人と同じような活躍をする未来はないと思っていて。だからこそ、YouTubeを通して顔を知ってもらうことで将来息子が生きやすくなるのではとも思っていました。
それに、えぬの笑顔ひとつで誰かを幸せにできるんだったらそれは立派なことだし、そんな状況にしてあげられたことも、私にとってはプラスだったとは思ってます。
――「障害児=かわいそう」とか「大変そう」といった社会の風潮は変わってきていると思いますか。
麻希 ほんまに発信する人も多くなって、「発達障害」っていう言葉が世間に広く浸透した分、障害児育児に関しては逆に、世間の目が厳しくなっているような気がしますね。

