武藤 そうそう。でも、向こうはファミリーで続いていく物語として捉えてくれるから、向こうだったら2世という立場が有利に働くかもしれない。でも、日本では有利に働かないからな。
――それはたしかにそうですね。
「息子もWWEばっかり観てるよ」
武藤 だからウチの息子は、日本のプロレスは観ないでWWEばっかり観てるよ。それを観ながら、「僕もアメリカならやってたかもしれない」って言ってるんだよ。
――いや~、惜しいことしましたね。息子さんは武藤さんより体が大きくて、学生時代はアメフトの選手ですもんね。メチャクチャ逸材なのに。
武藤 日本の2世はなんか浮かばれないじゃん。それは力道山の2世からずっとそうだよ。
――本当にそうですね。力道山の息子が、ずっと第1試合に出て「6時半の男」とか呼ばれてたわけですから(笑)。
武藤 そういう文化なんだろうな。なんか星飛雄馬の世界というか、ライオンがガキを谷底に落とすような教育がよしとされるようなさ。
――サラブレッドであるはずなのに、日本ではそれが全然有利に働かないという。
武藤 そういうところがあるから、なかなか歴史が紡がれていかないんだよ。
――これから海外メジャーの壁は高くなっていくかもしれませんけど、それでも日本のトップで活躍した選手が、向こうにいく流れは続きますかね。
武藤 それは続くでしょう。プロの世界だから続かなきゃおかしい。でも、新日本にしたって、“強い会社”を目指しているわけで、一人のタレントに左右されるようなビジネスにしてないでしょう。
――たしかに複数スター制で、誰かが抜けたら誰かが上がるような感じですよね。