――「映えさせる」のはホリーニョさんの目的と違いますもんね。

ホリーニョ そうですね。沖縄の皆さんを傷つけたり悲しませたりすることは当然望んでいないので、歴史を改変するような着色はしたくないです。それは生成AI以前も以後も変わりません。特に首里城や、ランドマークになっていた当時の建物など、皆さんが大切にしてる人工物に対しては調べて最大限正しい色をつける努力をしています。目を引くために改変することはNG。それはやりたいことと違うんで。

 僕は本の出版をきっかけに顔出しで活動することにしたんです。そうして良かったなと思っている理由は、メディアに出て自分の目的を直接語れるからなんですよ。生成AIが出てきてこんなにも世の中に情報が氾濫すると、発信者が「どういう経緯や目的を持って活動しているのか」が見えづらくなってますよね。こんな時代だからこそ、顔出しでのメディア出演はやらざるを得なかったのかもしれないなと。

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ホリーニョさん(写真=ホリーニョさん提供)

 発信者の目的がちゃんと伝われば「この人の考えに共鳴できるから応援しよう」とか「この考え方ならブロックしよう、自分はもっと別のAIの使い方を支持しよう」と判断できますよね。そういう過程が大事になってくるのかなと思います。

およそ80年前の写真に写る女性と実際に会えることに…

――ホリーニョさんは最近、カラー化したこの写真に写っている女性と、実際に会ってお話ししたんですよね。ニュースで見て驚きました。

1945年4月25日 米軍占領後の沖縄 伊江島にて。撮影のためポーズを取る先生と子供たち(沖縄県公文書館所蔵/ホリーニョさん提供)

ホリーニョ そうなんですよ。これは沖縄戦中の伊江島で写した1枚で、真ん中に写っているのが玉城ハルキさんという女性です。沖縄県公文書館に収蔵されている写真なんですが、キャプションでは「写真撮影のため、ポーズを取る先生と子ども」と説明されています。

 でも、実際にご本人のお話を聞いてわかったんですが、ハルキさんは学校の先生ではなかったんですよ。

次の記事に続く “子どもを並ばせる先生”を写した沖縄戦の写真→「実は先生じゃない」現在100歳の女性本人が明かす「米兵に殺される」と怯えた《81年前のあの日》の本当の状況

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。