「頭蓋骨を骨折していた跡がある」母からマグカップで頭を殴られ…

――どういう時に殴られるのですか。

カメントツ 2、3歳の頃にはもう引っ叩かれていた記憶があって、大体は母の虫の居所が悪かったとか、悲しいことや嫌なことがあった時が多かったですね。

 父の場合は「絶対的に母の味方をする」という一貫した方針があったので、母の限界を超えた時に父が出てくるようなイメージです。

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 例えば、アルミ缶を廃品回収に出す時、ビニール袋にギチギチに詰めてまとめていたんです。一度、僕がコップに水を残していたのを見つけた母が、「もったいないでしょ」と言いながらそれを手にとって、つい僕を殴ってしまったことがあって。

 要は、簡易的なモーニングスター(鉄球の武器)ですよね。

――大丈夫だったんですか。

カメントツ 骨折しましたね。あとは、マグカップで後頭部を殴られたこともあったんですけど、マグカップの方がバラバラになってしまって、そのことでまた怒られたことがあったんです。

 それで、大人になってからたまたま脳の検査をした時に「頭蓋骨を骨折していた跡がある」と言われてしまって、「ああ、マグカップの時の怪我か」と。

 

「なんでテストの点数が悪いの」「はい、僕が馬鹿だからです」

――お母さんは、どうしてカメントツさんに暴力を振るっていたのでしょう。

カメントツ 大人になってから検査をしてわかったのですが、僕には発達障害があるんですね。ADHD(注意欠陥多動性障害)の性質が強くて、おそらく他の子と明らかに違う部分があったので、母もうまく子育てとの折り合いを付けられなかったんじゃないかと思います。

 あとは、母も暴力の中で育ったという話を聞いたことがあるので、そういうコミュニケーションしか取れなかったのかもしれませんね。

 母からは「なんでこれが暗記できないの」「なんでテストの点数が悪いの」というような教育的な難癖を付けられることもあったんですけど、子どもの頃はその質問にどう答えるのが正解なのかわからなくて。

――どういう風に答えていたのですか。

カメントツ 「はい、僕が馬鹿だからです」みたいな返事をすると母はすごく納得していたんですけど、さすがに父親が「やばい」と思ったのか、慌てて止めに入ったりするわけです。

 だから子どもの頃は、ずっと「僕は間違った答えを言っているんだろうな」と思っていたり、自分が常に何かに失敗しているような気になってしまっていたんですね。

 でも、中高生くらいになってようやく「あ、正解はなかったんだ」と気付くようになりました。そのあたりでやっと物心がついたのかもしれませんけれど。