カメントツ 一度、日本兵のコスプレをした人とエンカウントしたことがあって、その時はさすがにお化けを見たのかと思いましたね(笑)。僕も仮面を付けていたので、お互いに「ハッ!」となって、向こうが慌てて「違うんです、違うんです」と言い始めたのをすごく覚えています。
――今もマスクをかぶって活動していますが、子どもの頃からマスクに興味があったそうですね。
カメントツ 男の子ってみんなマスク好きじゃないですか? 逆に「女の子はなんでそんなにマスクが好きじゃないんだろう」と考えていたりするんですけど(笑)。
自分の顔を見られることに抵抗感がある理由
――男の子だと『仮面ライダー』や『ウルトラマン』、戦隊モノなど、顔が隠れているヒーローが多いことが関係していそうですね。女の子向けの変身アニメって、『セーラームーン』しかり『おジャ魔女どれみ』しかり、顔が出ているものが多いから。
カメントツ アメリカだと、基本的にヒーローは顔が出ている場合が多かった気がするので、マスクへの憧れというのは日本的な価値観なのかもしれませんね。『バットマン』や『スパイダーマン』は顔が隠れていますけど、ちょっと例外的と言いますか。
あとは僕、自分の顔を見られることに関して、結構抵抗感があって。
――それはどうしてですか。
カメントツ 簡単にいえばコンプレックスのようなものです。基本的に、ナルシスト的な部分がかなりあるにもかかわらず、自分の姿形に全然納得していないんです。だからいわゆる、ナルシシズムから発生するコンプレックスですね。
自分の精神性についてはわりと気に入っている部分があるんですけど、どうしても人間だから、例えば何かの拍子に二重顎になってしまったりとかするじゃないですか。
そういう「いつもベストな自分ではない」というのがすごく嫌で、気になってしまうという理由でマスクを付けていたりもします。
あとは、マスクを付けて活動しているとプライベートで顔を指さされることがないので、単純に便利なんですよね。
転職を繰り返し→路上生活をするようになった理由
――短大卒業後は、すぐに就職したのでしょうか。
カメントツ ちょうど就職氷河期ということもあり、怖気付いて就職活動をまったくせず、しばらくフリーターだったんですよ。卒業後、半年くらい経ってから知人が声をかけてくれた会社に、新卒扱いで入社をしてデザイナーとして働くようになりました。
その会社には3年くらいいたんですけど、仲間内でやっているゆるい会社ということもあり、給料がものすごく低かったんですね。それで「もうちょっとお金がほしい」と思って転職をしたんですけど、転職先はかなりカッチリした企業で。
そんな環境が僕にとってはしんどくて、1ヶ月で辞めて、次に入った会社も半年くらいで辞めたりと、1、2年の間に2、3社くらい辞めて、また転職してと繰り返していたんです。
求職中は実家に帰って生活していたので、両親との折り合いも悪く、だんだん家に帰るのがしんどくなってきたんですね。その結果、家出をして路上生活をするようになったんですよ。
