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飯塚を社会的に殺してしまうかもしれない
私は飯塚を社会的に殺してしまうかもしれないという恐怖と罪悪感があった。いわゆる“スクープ映像”だったが、危機管理案件としてその日は放送を先送りし、飯塚のコメントの文言を何度もチェックした。
私は悩んだ末に、飯塚のコメントは高齢ドライバー問題の実相をあらわしていると自らに言い聞かせた。飯塚が話したことは本音だったと感じているが、放送されたら今後は絶対に取材を受けないだろうとも思っていた。
そして11月9日、地上波の放送に踏みきった。そのニュースを転載したYahoo!ニュースのコメント欄は荒れに荒れた。1万数千件のコメントがついたところで、書き込みができなくなった。また、いわゆる「まとめサイト」が乱立した。
「まるで他人事ですか」「なにこいつ被害者面してんの」「お前みたいなのがいるせいで歩行者が安心して外出できない」などの書き込みが殺到し、集中砲火を浴びた。この痕跡は7年後の今もネットに残っている。
松永の代理人からは「よく本音を引き出してくれた」と感謝された。
当時、飯塚の長男は怒りとともに、「これはまずい」という危機感がせりあがってきた。
「自分の事故についてコメントしているように編集されている。父親から聞いていた話と違うじゃないか」
飯塚は、長男からネットで大炎上していることを聞かされた。