東大生というと近年は「親ガチャ成功」「実家が太い」と言われることも増えたが、“真逆”の環境で育ちながら東大にたどりついたケースもある。

 母親に朝5時に起きて勉強をさせられ、スマホに電源を入れるだけで鬼LINE、顔への暴力、そして何度も包丁を向けられる恐怖体験……。

 教育虐待としか言いようがない状況を生き延びて見事東大に合格した碓氷明日香さん(仮名・20代)は、現在は公正証書を作って正式に親と絶縁したという。

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 彼女が受けた強烈な支配、スマホも持たずに夜逃げ同然の家出、警察からの連絡……壮絶すぎる半生を聞いた。(全4本の1本目)

母親からの強烈な教育虐待を受け、絶縁した碓氷明日香さん

――親と絶縁状態にあると伺いました。

碓氷 そうですね、公正証書を作って「たがいに迷惑をかけない」ことを誓約して、私と母は正式に他人になりました。――向こうは私のことをもはや娘だと思ってないと思います。

起きる時刻や寝る時刻、友人との関係まで母親がすべて決めていた

――何が原因だったんでしょう?

碓氷 私が母の言うことを守らなかったからですね。母の考える「理想のわが子」ではなくなったからだと思います。

――母親の「理想」を押しつけられるようになったのは何歳くらいからでしたか?

碓氷 物心ついたころから、ずっと生活のすべてを母に握られてきました。朝昼晩に食べるもの、起きる時刻や寝る時刻を含む1日のスケジュールすべて、部活動やバイトをやっていいかどうかや、友人との交友関係、将来像まで含めて、全部が母の思い通りになるように生きてきたんです。

 私だけではなく、兄も、そして離婚した父親に対しても母親はすべてを管理しようとしていました。

――両親は離婚して母子家庭だったんですね。

碓氷 私が小さい頃から、父はずっと仕事で家を空けている人でした。だから表立って母に言い負かされている様子を見た覚えはないんですけど、今考えれば母の支配から逃げるために仕事に没頭していたのだと思います。というのも父が単身赴任していた時期があったんですが、その時も家族に何の相談もなく1人で決めていました。赴任先で自由な一人暮らしがしたかったんだと思います。