――その間はご飯抜きとか……?

碓氷 健康管理も母の「理想の子育て」の中に入ってるので、普通にご飯は出てくるし、お風呂にも入れました。でもその間ずっと向かいには能面のような表情の母がいて、ねちねちと小言を繰り返してきます。

 食事・睡眠・勉強以外の時間はずっと母の隣に立って謝罪を繰り返します。「○○をして申し訳ありませんでした」はもちろん、朝の挨拶の時は「おはようございます。昨日は○○の件、大変申し訳ありません」と謝罪から1日が始まる。

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土下座しても「お前からは謝罪の気持ちが読み取れない」

――社会人相手でも立派なパワハラな気がします。

碓氷 それでも母の怒りは収まらないので反省文も書いて渡したんですけど、そのたびに「お前の反省文は兄よりも甘い」とか言われて破棄されます。母は兄には甘くて、私には冷たく当たってきたんです。きっと兄は母似で、私が父似だからだと思います。

写真はイメージです ©AFLO

――家庭内でも差別があったんですね。

碓氷 兄も管理はされていました。兄は中学受験でそれなりにいい学校に合格したのですが、とにかく英語ができず母は成績を気にしていました。有名私立大学を受験するも敢え無く浪人し、その間も遊びまくっていました。

 最終的には一浪の末に某有名大学へ進学しました。私はそれまで兄について遊び人としか思っていなかったのですが、この時の泣きそうなくらいホッとした表情は印象的でした。対照的に母は何の感慨もなさそうな無表情で、兄にもう期待しなくなっていたのだと思います。

――お兄さんも管理されていたんですね。

碓氷 兄もよく母に謝らされていて、誠意を示すために土下座したことも何度もあったようです。それを横で見ていた私も土下座したことがあるんですが、どんなに必死に謝っても、母は棒読みの声で「お前からは謝罪の気持ちが読み取れない」と言うだけ。顔は見ていませんが、おそらく無表情で言っていたんだと思います。

――謝っても無駄な気もしますが、無視したりはできないんですか?

碓氷 もちろん考えたこともあります。謝っても許してくれないならと、敢えて何もせず母親の出方をうかがってみたら、今度は「お前はなんで謝れないんだ」ってキレてくるんです。そういうことが重なるたびに、ひたすら謝罪のレパートリーだけが増えていきました。

次の記事に続く 「さぼってるんじゃないのかテメェ!」とキレて娘に包丁を向け、スマホの電源を入れただけで即鬼LINE…東大女子を苦しめた母親の“苛烈すぎる監視体制”

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