デビューしてから20周年、今後の野望は?

――生活では苦手なことがあっても、表現においては、のんさんにしかできないことがものすごく沢山あるはず。今年は「能年玲奈」としてデビューしてから20周年、「のん」として活動を始めてから10年のダブルアニバーサリーと、大きな節目です。

のん 「そんな20年もやってるんだ~!」ってびっくりしました(笑)。ベテランだ! いや、中堅!?

――今回の撮影で持っていただいたワイヤーアートには、のんさんがこれまで結んでこられた「ご縁=円」の意味も込められています。9月15日には、これまでの軌跡を綴った評伝『のんフィクション ヒーロー誕生』(著・小松成美)も発売されますが、ダブルアニバーサリーのその先、未来に描く「野望」はありますか?

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のん 新しいフィールドを開拓していきたい。もっともっと、どんどん冒険していきたいんです。基本的に自信満々なんですが、目指しているビジョンがすごく大きいぶん、現実を見て「こんなものだったのか」とがっかりすることもあるんですけどね。それでも、恐れずに踏み込みたい。一寸先は闇、みたいなところまで。

(撮影=小見山峻)

――形が見えるものを追うよりも、何が待っているかわからない場所へ飛び込みたい?

のん はい。忘れられない体験があるんです。私の人生を歌った曲『荒野に立つ』のミュージックビデオを撮るために、伊豆大島の裏砂漠へ向かったんです。でも天候が悪くて、ミストでホワイトアウトしてしまって。もうほんの数メートル先が見えないくらい。

――大事件じゃないですか。

のん 周りの景色もスタッフさんの姿もかき消えました。声を張り上げて、みんなで通じ合っていないと遭難してしまうんじゃないかと思うほど。……そういう体験をしたいです。

――えっ!?

のん もちろん安全を確保しつつ、ですけど(笑)。自然の驚異のような、抗えないものに挑みたい。その先にあるものを見てみたい。

 裏砂漠でも、奇跡が起きたんですよ。巨大な布を風になびかせたくて、20メートル分を持って行ったんです。さすがに長すぎるので現場で調節するつもりだったんですが、そのままで一直線になびいて。20メートルの布が、信じられないくらい綺麗に。「ちゃんとアナログで撮ったってわかってもらえるかな⁉」と逆に心配になるほど、素晴らしく幻想的な画が撮れました。

(撮影=小見山峻)

――未知へと踏み込んだ先に、想像を超えた体験が待っていたのですね。

のん はい。またあんな景色を見たい。意味が分からないくらいの感動を、この先の冒険で味わってみたいです。

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【原色美女図鑑(『週刊文春』2026年9月3日号掲載)】
撮影 小見山峻
ヘアメイク 菅野史絵
スタイリング 町野泉美
衣装協力 KANAKO SAKAI/HOMMENA/YOHEI OHNO

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記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。