MINAMO 大人になってから父が多趣味なことも初めて知ったし、一人の人間として見れるようになりましたね。「この人はちょっと子供っぽい人なんだな」って思えるようになった。父は昭和の人というか、感情表現が苦手なんです。でも私はそれを不愛想な人だと思っていて。

 うちの父親は本当に家事をしなかったんですけど、友達の家にいくとお父さんがお皿を洗ったり、洗濯物を干していてびっくりしました。学校であったことを友達がお父さんに話していると聞くとすごく羨ましかったです。

――MINAMOさんからお父さんへは話しかけたりはしたんですか。

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MINAMO 話しかけなかったです。だから私も寄り添わなかったし、父も寄り添うというか不愛想だったので。家庭内に他人が住んでるみたいな感じなんですよ。私から父との関係を絶ってしまって、コミュニケーションを取らなきゃいけなかった時期に取れなかったから、それを今は後悔はしてますね。

©三宅史郎/文藝春秋

――小説の中でも、徐々にお父さんへの感情が変わっていきますね。

MINAMO そうですね。本を書いていて「えっ、お父さんちょっと可哀想かも」と思い始めたというのはあります(笑)。父も別にすごく最低な父親というわけじゃないんで。だからそれをやっぱ読んでる人にも分かってもらいたいなと思って。

小説を書いて変わった「家族の見え方」

――現在は仲が悪いわけではないんですか。

MINAMO ではないんですけど、今もコミュニケーションはちょっと図りつつやっている感じですね。やっぱり実家にいる時にちゃんとコミュニケーションを取らないと、大人になって話すとなってもギクシャクというか、他人行儀になっちゃいます。だから父とは天気の話とかしますもん(笑)。母だけでなく、父にも長生きしてほしいです。親孝行していけたらなと思います。

――小説を読むと機能不全家族にも思えてしまうのですが、一方で、家族で過ごした楽しい思い出もありますか。

©三宅史郎/文藝春秋

MINAMO 小学校の時はみんなでキャンプに行ってましたよ。2週間や1週間に1回くらいは必ずイオンモールに遊びに行くっていう家族行事があって。実は結構温かそうな家庭ではあったんですよ。機能不全家族みたいな感じではないんです。

――今回本を書いたことで、家族の見え方は変わりましたか。

MINAMO 家族について父、母、妹と一人の人間として見るのって難しいと思うんです。でも一人の人間として見ることができたら、「お父さんはこうでなきゃダメでしょ」「お母さんならこう言ってくれるでしょ」と過度な期待をしなくていいし、自分がしんどくならずに済む。一人の人間として接することは大事だなと思います。

――セクシー女優で作家といえば、紗倉まなさんがいますね。紗倉さんはMINAMOさんにとってSODでの先輩でもあります。

MINAMO 紗倉さんは作家としてのキャリアもありますし、先生って感じじゃないですか。私なんて紗倉さんに比べたらまだまだです。紗倉さんはセクシービデオをやり続けて、あれだけの本を出していて本当に尊敬しています。今回、小説を書いたことでそのすごさが本当にわかりました。

――MINAMOさんは引退後の活動について、現在はどう考えているんでしょうか。

MINAMO 引退後について、本当に全く決めずに引退を発表したんですよ。ただ小説はもう1冊書いてみたいなとは思っています。あとはエッセイやコラムも書いてみたいですね。ほかにも美容系のお仕事もしたいなと考えています。

INFORMATION

『母の泥舟』
▮著者:MINAMO
▮発売:2026年9月14日(月)
▮発売・発行:株式会社KADOKAWA
▮定価:1,980円(10%税込)
▮公式サイト:https://www.kadokawa.co.jp/product/322506000838/ 

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