「洗脳しやすかったよ」
林 本当にそうなんです。母親の元を出て、すぐその彼のところに行っちゃったから、リセットがちゃんとできなかったんですよね。母の元でもそうでしたが、彼のところでも言いたいことが言えないまま、言われるがまま全部受け入れてしまって……。
──彼は、そういう林さんの心理状態をわかっていたんですかね。
林 そうみたいです。5年経って彼にようやく別れ話を切り出した時に言われました。母のこともあって、私が精神的に疲弊しているのも分かっていたし、帰る場所がないわけじゃないですか。言ってしまえば、私は都合がよかった。「洗脳しやすかったよ」と言われました。
──初めから「思い通りにしたい」と思ってつきあったんですね。付き合ってどのくらいの期間で彼は豹変したんですか?
林 段階があって。最初は、母との件が落ち着いた後、連絡先を消されたタイミング。その後、3年ぐらいした後、私が仕事を変えるタイミングでまた態度が変わりました。
──不動産のお仕事ですよね。
林 そうです。それまでは近所の小学校で学童の先生してたんですよ。残業もないし、男性と触れ合う機会もないから、彼としては良かったみたいで。ただ、私としては、もう少し収入を上げたくて。それで「不動産関係の受付をやりたいです」と彼に言ったんです。そうしたら「え? それって他の男と話すよね。意味わかんないわ」と。
──なんと……。
林 でも「お願いします」と頭を下げて、許してもらったんです。「もう転職するって言っちゃったんです。ごめんなさい」と謝って。それで、なんとか転職したんですけど。彼とは普通に仲良く過ごしている時もあったんですけど、友達や職場の人に話すと「おかしいんじゃないか」「大丈夫?」と言われることが多かったです。
──例えば、どういう点が「おかしいんじゃないか」と?