「洗脳しやすかったよ」――。実母からの凄惨な虐待から逃れるため、20歳で19歳年上の男性と同棲を始めたグラビアアイドルの林未珠さん(28)。だが、待っていたのは周囲との連絡を断たれ、仕事や行動を制限される過酷なモラハラの日々だった。

「母の元にいるよりはマシ」と耐え忍んでいた林さんだったが、GPSでの監視や「自分には一切メリットがない」といういびつな事実婚の提案、そして逃走資金としていた口座の予想外の残高など、エスカレートする支配に徐々に違和感を抱き始める。

 会社の人々の温かいサポートによって洗脳から解き放たれ始めた彼女は、いかにしてこの支配空間から抜け出したのか。(全3回の2回目)

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グラドルの林未珠さん ©志水隆/文藝春秋

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母よりはマシだったけど…

──モラハラ……というか人権侵害のようなことを言われても、林さんは言い返したりしなかったんですか?

林 人権侵害ですよね、私だけGPSもつけられていたし。全く言い返せなくて「ごめんなさい」としか言えなかったです。長文で謝罪LINEを送ったり。彼は手は出ないものの、キレると家の中でずっとため息ばかりで。

 ただ、謝って少し時間がたてば、許してくれるような人ではあったんです。

──それでも、すぐに別れようとは思わなかったんですね。

林 母と一緒にいるよりはマシだったので。手は出さないし、衣食住もちゃんとある状態だったし。

──でも、好きだった芸能の仕事も辞めさせられて、悔しさはなかったんですか?

林 悔しかったです。一度、映画のオファーをいただいたんですよ。どうしても出たくて、一度彼に相談したんですが、キレられちゃって。すごく出演したかったんですが、お断りしたんです。

 ただ、私もそこまで売れていたわけではないし、割り切ろうと思って。「いずれ結婚するんだろうし」と思っていたし、彼に生活させてもらっている意識もあったので。

──ですが、実際には籍は入れず、事実婚状態になったそうですね。